カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)は2026年F1中国GPで9位フィニッシュを果たし、苦しいマシン状況の中で貴重なポイントを持ち帰った。予選では2セッションともにQ1敗退を喫したものの、決勝では優れたスタートと巧みなレース運びで存在感を示した。ウィリアムズのFW48は現時点でグリッド下位に沈むパフォーマンスにとどまっているが、それでもサインツJr.は戦略と判断力で結果を引き寄せた。特に終盤、フランコ・コラピント(アルピーヌ)の猛追を抑えた守りの走りが注目を集めている。
「オーバーテイクモードトレイン」で防御に成功レース終盤、より新しいミディアムタイヤを履くコラピントが急接近する状況の中で、サインツJr.は大胆な判断を下した。「ミッドフィールドのマシンと戦っている時点で、僕たちにはまったくチャンスがないと感じていた」「9位を走っていたから、もし攻撃されてもリスクは取りすぎないと分かっていた。まだトップ10に残れる可能性があったし、チームにとって1ポイントは大きいからね」レースリーダーに周回遅れとして接近された場面で、サインツJr.は青旗を利用した戦術を思いつく。「ブルーフラッグが出るのが見えて、『うまくやれば、ダーティエアを浴びせて、オーバーテイクモードを使って、またダーティエアを浴びせて…と繰り返せる』と思った」「DRSトレインの代わりに、オーバーテイクモードのトレインだ」この戦略により、コラピントは最後までオーバーテイクを試みることすらできず、サインツJr.はポジションを守り切った。結果には満足せずも前進を強調戦略は成功したものの、サインツJr.自身は結果に満足していない。「最終的に9位だったけど、望んでいた結果ではない。ただ、チームにとっても僕にとっても良いポイントだし、これをモチベーションにしたい」「これは僕たちが望んでいたシーズンのスタートじゃないし、このクルマで期待していたものでもない。だからこそ、この結果を工場へのプレッシャーに変えて、パフォーマンスを上げていく必要がある」「現実として、今日はミッドフィールドと戦っていてもまったく太刀打ちできなかった。フラストレーションはあるけど、それでも持ち帰れた結果はポジティブだ」好スタートで存在感を発揮今季序盤はマシンの競争力や信頼性に苦しんでいるものの、サインツJr.自身のパフォーマンスには手応えがあるという。「スタートは自分でも誇りに思っている部分だ。ドライバーが違いを生み出せるところだからね」「メルボルンでも良いスタートだったし、スプリントでも、そして中国の決勝でも素晴らしいスタートを切れた」「まるでマリオカートみたいだった。無線で順位を聞いたらP10で、『じゃあこれをどう守るか考えよう』って感じだった」「レースはとても楽しかったし、終盤にフランコがミディアムに履き替えてから一気に迫ってきた」「かなり速く近づいてきたけど、ブルーフラッグやオーバーテイクモードをうまく使って、なんとかP9を守り切れた」苦しい戦力の中でも最大限の結果を引き出したサインツJr.の走りは、ウィリアムズにとって今後への重要な指針となる内容だった。
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