F1レジェンドであり現在はFIA会長選出馬の可能性も取り沙汰されているカルロス・サインツSr.は、息子カルロス・サインツJr.が再びマックス・フェルスタッペンのチームメイトとして走る機会があれば「喜んで受け入れたはずだ」と語った。これは、元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーが、伝説的なアイルトン・セナをも凌ぐとフェルスタッペンを評した発言を受けたものだ。ベルガーは独Auto Bild誌にこう語っている。
「長い間、私はアイルトンこそ史上最高のドライバーだと思っていた。しかし今では、マックス・フェルスタッペンの方が彼を上回っていると考えている」「マックスには、私が今まで見たことのない才能がある」現在30歳のカルロス・サインツJr.は、昨年フェラーリのシートを失った際、レッドブルF1だけでなくメルセデスF1からも断られ、2025年はウィリアムズ・レーシングでの中団チーム入りを選ぶこととなった。そのサインツJr.は今季すでにいくつかの場面で不満をにじませているが、父サインツSr.はオーストリアの『Kronen Zeitung』紙に対しこう語った。「今はウィリアムズで満足している。彼の背後には、彼を信頼し、尊重してくれるチームがいる」一方で、63歳のラリーレジェンドは、フェラーリ離脱について「当然ながら悲しかった」とも明かす。「フェラーリはF1でも最高のチームの一つ。あれは本当に予想外だった。だけど、人生はそういうものだ。運が良ければ契約できるし、時には離れなければならないこともある」レッドブルF1は約10年前、サインツJr.を育成チームのトロ・ロッソ(現レーシングブルズ)からF1にデビューさせたが、その時のチームメイトが当時17歳のフェルスタッペンだった。レッドブルF1は今年、この2人を再び同じチームにする案に一時関心を示したものの、フェルスタッペンを「明確なナンバー1」と位置づけるチーム方針と整合しないとして見送ったとされている。それでもサインツSr.は次のように語った。「マックスの隣で彼が走る姿を見てみたかった。きっと彼もそのチャレンジを喜んで受け入れただろう」「残念ながら、それは実現しなかった。君がカルロス本人に聞いたら『ノーだ』と答えるかもしれないが、私には彼がレッドブルで走ることを望んでいたように思える」実際、サインツJr.は今季マイアミとイモラでのレース後、ウィリアムズのオペレーションや戦略に対して公然と疑問を呈している。ただし彼自身は、現在ウィリアムズとフェラーリがコース上で争う場面が増えていることにやりがいを感じていると述べている。「フェラーリと争えるレベルに到達できる可能性を秘めたチームだと分かっていた。そうでなければ来ていなかった」と、モナコでRTBFの取材に語った。「でも、ここまで早くそのレベルに到達しつつあるのは予想外だった。自分がクルマに改善を求めると変化が起こると実感できているのも大きい。チームを正しい方向へ導く力が自分にはあると感じられて、自信につながっている」
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