キャデラックF1チームの取締役を務めるマリオ・アンドレッティは、来月のグランプリ初参戦を前に、チーム代表グレアム・ロードンから強い決意の言葉を受け取っていることを明かした。10年ぶりの新規参戦チームとして2026年F1シーズンに加わるキャデラック。そのプロジェクトは、息子のマイケル・アンドレッティが主導して始まったが、当初はF1の商業権を持つリバティ・メディア側から参戦に対する抵抗もあった経緯がある。
2024年には、当時のリバティ・メディアCEOだったグレッグ・マフェイから「あなたのチームを決して入れない」と言われたことをマリオ・アンドレッティが明かしていた。しかし、その後キャデラックがプロジェクトに加わり、体制を再構築したことで参戦は正式に承認された。1978年のワールドチャンピオンであるアンドレッティは現在もコンサルタントとしてチームに関わっている。彼はロードンとのやり取りを次のように振り返った。「彼の目を真っすぐ見て言ったんだ。『グレアム、私は君に頼っている』と」「すると彼は『マリオ、あなたを失望させることはない』と言ってくれた」2026年は、F1が世代的とも言える大規模なレギュレーション変更を迎える年でもある。アンドレッティはこのタイミングでの参戦を前向きに捉えている。「私は、これこそが参戦するのに最も適したタイミングだと思っていた。新しいルールブックが導入されるときは、全員がゼロからのスタートになるからだ」「幻想はない。我々が相手にするのは地球上で最高のチームだ。その一員になりたいと思うのは当然だ。乗り越えるべき山は確実にある。しかし同時に、全員が本気で挑もうとしている。それが魅力だ。コースに出て、存在感を示すだけだ」バーレーンでのプレシーズンテストでは、キャデラックの初F1マシンは徐々に信頼性を向上させたものの、走行距離は多くのチームより少なく、最速タイムもトップから3秒以上遅れていた。それでも、初挑戦としての土台は築かれつつあると見られている。アンドレッティは今後もロードンを通じて進捗を確認していく考えだ。「進捗について何か知りたいときは、彼に電話する。彼から連絡が来ることもある。そのときは率直に自分の考えを伝える。我々は常に良好で継続的な関係を築いている」「彼は私にとっての頼れる存在だ」初代マシン名「MAC-26」に込められた意味キャデラックF1チームは、2026年F1シーズンに投入する初のマシン名称を正式に発表した。マシン名は「MAC-26」。1978年F1ワールドチャンピオンであるマリオ・アンドレッティにちなんで名付けられた。フルネームは「マリオ・アンドレッティ・キャデラック26」。アンドレッティの功績を称えるとともに、F1という舞台に挑むアメリカンチームの象徴として位置づけられている。1978年、ロータスのドライバーとしてF1の頂点に立ったアンドレッティ。その偉業から48年後、彼の名はキャデラックのF1マシンに刻まれることになった。キャデラックF1のCEOダン・トウリスは次のように語っている。「我々の最初のシャシーをMAC-26と名付けたのは、マリオがF1にもたらした精神、そしてアメリカのチームがこの舞台に属しているという信念を反映したものだ」「彼の物語はアメリカンドリームそのものだ。我々が日々このチームを築く姿勢を象徴している」マリオ・アンドレッティもこの命名を歓迎した。「レースは私の人生の喜びだった」「キャデラックF1チームがあの年月を意味あるものとし、このような形で記録してくれるのはこの上ない名誉だ」「F1と永続的な絆を持てる機会を得たことを大切に思っているし、レース史における私の役割を認め続けてくれるすべての人々に心から感謝している」