F1の8月のシャットダウンが続くなか、いくつかの注目すべきニュースが浮上している。その一つが、キャデラックが2026年のレースドライバーの一人としてセルジオ・ペレスを起用することを事実上決定したとみられ、夏休み明けに正式発表される見込みであるという報道だ。新規参戦するアメリカのチームは、経験豊富なドライバーと若手を組み合わせたいと繰り返し示唆してきたが、それでもバルテリ・ボッタスとの関連も強く伝えられている。
フェリペ・ドルゴビッチは依然として候補に残る一方、ミック・シューマッハの可能性は低くなっている。6度のグランプリ勝者であり、ミックの叔父にあたるラルフ・シューマッハは、ドイツ紙『Bild』に次のように語った。「ドライバーは彼らにとって一番小さな問題だ。彼らには400人しかいないのに、チーム全体を作らなければならない。極めて野心的だ。楽しみにしているが、スポーツ面での挑戦になるだろう。彼らは不死鳥のように灰の中から立ち上がるのか?それとも地面に留まるのか?」さらにラルフは、夏休み中の話題の一つであるマクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリの激しいタイトル争いについても言及した。「以前はランドのほうが完成度の高いドライバーだと思っていた。しかしオスカーは昨年の弱点を克服した。彼はタイヤに厳しすぎてレースペースについていけなかったが、今では強い神経を持ち、速さもある。私は二人を同じレベルに見ている。1回のリタイアや1回のミスがチャンピオンシップを決定する可能性がある」「ただし、オスカーがタイトルを目前にしたときにリスクを取りすぎる危険性も感じている。それが裏目に出ることもある」またラルフは、レッドブルを解任されて以降、アルピーヌでの復帰が取り沙汰されるクリスチャン・ホーナーについても歓迎の意を示した。「フラビオ(ブリアトーレ)のような人物の時代は終わったと思う。トップには技術的に熟練した人物が必要だ。ホーナーのような人物だ。フラビオは組織者やネットワーカー、対外的な顔として助けることができるだろう」ラルフ・シューマッハミック・シューマッハのキャデラックノリザーブドライバー就任の可能性ミック・シューマッハの長きにわたるF1復帰の試みは、フルタイムの2026年ドライブではなく、キャデラックでのリザーブシートにかかっているようだ。ミハエル・シューマッハの息子で26歳のミックは次のように明言している。「F1は僕にとって絶対的な優先事項だ。この夢は生き続けている。もしチャンスがあるなら、必ず掴む」しかし、バルテリ・ボッタス、セルジオ・ペレス、フェリペ・ドルゴビッチがキャデラックのデビューラインナップ候補としてより強く結びつけられているため、ドイツ誌『Auto Motor und Sport』は、元ハースのドライバーにとって最も現実的な選択肢はキャデラックのテスト兼リザーブドライバーだと報じている。キャデラックのチーム代表グレアム・ロードンは、シューマッハが「リストに載っている」と認めており、彼に感銘を受けたと語った。ただし同時に「まだ何かを証明する必要があるドライバーのためにチームを利用することはしない」と強調した。現在アルピーヌの世界耐久選手権(WEC)プログラムで走っているシューマッハは、来年キャデラックのジョタ運営によるハイパーカーチームでジェンソン・バトンの後任になる可能性もあるとされている。『Auto Motor und Sport』によれば、これは彼がゼネラルモーターズ内部で信頼を築き、F1の議論に留まり続ける助けとなるだろうという。アルピーヌにとって、シューマッハを失うことは痛手となる。彼はチームメイトのシャルル・ミルシともに、フランスメーカーのWEC活動における重要な戦力となっているからだ。ホーナーの新天地はキャデラック?一方で、レッドブル解任後のクリスチャン・ホーナーの今後についての憶測も続いている。『Auto Motor und Sport』は、新参者キャデラックが「潜在的なターゲット」となり得ると伝えている。ただし、この移籍は波紋を呼ぶ可能性がある。というのも、ホーナーの個人的スキャンダルの中心にいた女性スタッフが、現在キャデラックで働いていると噂されているからだ。