2024年イギリスGPが、7月5日(金)~7月7日(日)の3日間にわたってシルバーストン・サーキットで開催される。公式タイヤサプライヤーのピレリが2024年のF1世界選手権 第12戦 イギリスグランプリのタイヤについて解説した。イギリスグランプリは、2024年のFIAフォーミュラ1世界選手権の中間点となるレースで、全24戦中第12戦は74年前にすべてが始まった場所で開催される。
1942年、ノーサンプトンシャーのシルバーストンにイギリス空軍の飛行場が設立され、1950年5月13日、今日まで開催されている1112戦のうち最初のレースが開催された。当時の優勝者は、ピレリタイヤを装着したアルファロメオを駆るアルベルト・アスカリだった。全長5.861キロメートルのこのトラックは、スパ・フランコルシャン(7.004キロメートル)、ジェッダ(6.175キロメートル)、ラスベガス(6.120キロメートル)、バクー(6.003キロメートル)に次いで、カレンダー上で5番目に長い。18のコーナーがあり、最もエキサイティングなトラックのひとつであると同時に、最もタイヤと車のパッケージに負担のかかるトラックでもある。ターン1010からターン14までの組み合わせ(マゴッツ、ベケット、チャペル)などは高速で走行するため、タイヤとドライバーに5G以上の横方向力が加わる。シルバーストーンの平均値はスパや鈴鹿とほぼ同じである。このほか技術的な側面も考慮すると、ここでも例年通り、このラウンドに選ばれたコンパウンドはC1(ハード)、C2(ミディアム)、C3(ソフト)と最も硬いものとなっている。フロントアクスルは最も大きな負荷がかかり、右コーナーが多いことから左フロントタイヤの摩耗が激しい。イギリスの夏の天候は常に変わりやすく、特に状況の変化が激しい場合、考慮すべき要素となる。昨年はレース全体がドライコンディションで行われたが、ソフトがやや意外な主役となり、ソフトタイヤを使用しなかったチームは2チームのみだった。しかし、最も使用されたコンパウンドはミディアムで、全走行距離の半分で使用された。かつては2ストップ戦略が主流だったが、大半のドライバーは1ストップ戦略を選択した。昨年のこのレースで、ピレリは、前年の冬に各チームがシミュレーションで得た平均値を超える負荷がシーズン序盤の数レースで発生していたため、その負荷の増加に対処する新しいタイヤ構造を導入した。タイヤの性能を一切変えることなく、この構造は有用性を証明し、昨シーズン終了時の数値と比較して、今年のマシンが発生する負荷は約10%増加しているにもかかわらず、2024年シーズン終了まで使用される予定である。F1カレンダーに恒久的に組み入れられているグランプリは、このグランプリとイタリアグランプリの2つだけだ。そのため、シルバーストーンでは今週末、75回目のイギリスグランプリが開催され、このサーキットで開催されるのは58回目となる。イギリスグランウリは、ブランズハッチでも12回、エイントリーでも5回開催されている。2020年、シルバーストンでは、チャンピオンシップ70周年を記念して、追加ラウンドが開催された。過去も現在も、F1チームの大多数がイギリスに本拠地を置いていた、または現在も置いているにもかかわらず、このグランプリで最も成功を収めているチームは18回の優勝を誇るスクーデリア・フェラーリだ。続いてマクラーレンが14回、ウィリアムズが10回。16回のポールポジションを獲得したフェラーリは、ファステストラップ(20)と表彰台フィニッシュ(59)でもトップに立っている。イギリスで最も成功しているドライバーは、地元グランプリで8回優勝しているサー・ルイス・ハミルトンで、これにジム・クラークとアラン・プロストがそれぞれ5勝している。7回の世界チャンピオンに輝いたメルセデスのドライバーは、ポールポジション(7)と表彰台フィニッシュ(13)も最多で、同国のナイジェル・マンセルは、このイベントでの最ステストラップ(7)でトップに立っている。
全文を読む