スパ・フランコルシャンでの戦略的判断と技術規則違反がグリッドを大きく揺るがし、2025年F1ベルギーGP決勝を前に4名のドライバーがピットレーンからのスタートを強いられる事態となった。そのうちのひとりが新たに加わったカルロス・サインツJr.だ。本来15番グリッドからスタートするはずだったサインツだが、ウィリアムズは予選終了後にマシンのメカニカルおよび空力セッティングを変更。
これは規則上、ピットレーンスタートを選択しない限り認められない作業だ。チームは天気予報に基づき、ウェットコンディションにより適したセットアップへの変更を決断した。レース当日のベルギーは激しい雨が予想されており、すでにF3のレースは中止、F2も大雨の中で開催されている。こうした状況を受け、ウィリアムズはポジションを犠牲にしてでも、より適応力のある仕様に賭ける判断を下した。ハミルトン、アロンソ、アントネッリもピットスタートにサインツのほかにも、ルイス・ハミルトン、フェルナンド・アロンソ、キミ・アントネッリの3人が、パワーユニット交換などの技術的理由でピットレーンスタートとなる。特にハミルトンは、フェラーリのサスペンション構成をパルクフェルメの制限を越えて変更しており、この作業だけでもピットスタートの対象になる。彼の場合はこれに加え、エンジン関連の変更によるペナルティも科されている。雨と技術選択がグリッドを大きく変動ベルギー名物ともいえる不安定な天候が、またしても週末の展開を大きく左右している。予防的なセッティング変更と不可避の技術的ペナルティが重なり、決勝では全体の5分の1にあたる4名がピットレーンからスタートするという異例の事態に。視界が制限され、オーバーテイクもリスクの高いウェットレースでは、彼らの追い上げは容易ではない。しかし、荒れた展開が予想される中で、波乱を味方にできる可能性も十分に残されている。2025年F1 ベルギーGP 決勝 暫定スターティンググリッドGridNoドライバーチーム予選14ランド・ノリスマクラーレン1 (-)281オスカー・ピアストリマクラーレン2 (-)316シャルル・ルクレールフェラーリ3 (-)41マックス・フェルスタッペンレッドブル4 (-)523アレクサンダー・アルボンウィリアムズ5 (-)663ジョージ・ラッセルメルセデス6 (-)722角田裕毅レッドブル7 (-)86アイザック・ハジャーレーシングブルズ8 (-)955リアム・ローソンレーシングブルズ9 (-)1098ガブリエル・ボルトレトザウバー10 (-)1110ピエール・ガスリーアルピーヌ11 (-)1231エステバン・オコンハース12 (-)1387オリバー・ベアマンハース13 (-)1427ニコ・ヒュルケンベルグザウバー14 (-)1543フランコ・コラピントアルピーヌ17 (↑2)1618ランス・ストロールアストンマーティン20 (↑4)PIT30カルロス・サインツJr.ウィリアムズ15PIT44ルイス・ハミルトンフェラーリ16PIT12アンドレア・キミ・アントネッリメルセデス18 PIT14フェルナンド・アロンソアストンマーティン19
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