アウディは、WEC世界耐久選手権の第4戦サンパウロで1-2フィニッシュを成し遂げた。ブラジルでのレースの週末は、ロイック・デュバル / トム・クリステンセン / アラン・マクニッシュに先んじた、マルセル・ファスラー / アンドレ・ロッテラー / ブノワ・トレルイエの優勝とともに幕を閉じました。このチームはこのサンパウロ6時間レースでの優勝により年間チャンピオンポイントを8ポイントから22ポイントまで上げ、先を行くチームメイト達との差を縮めた。
完璧なレース展開をした現ワールドチャンピオン達は5月のスパに続く今シーズン2度目のWEC勝利を祝った。1号車のファスラー / ロッテラー / トレルイエが、2号車に3周先行してインテルラゴスのフィニッシュラインを過ぎる瞬間を38,000人もの観客が見守った。ル・マン勝者のロイック・デュバル / トム・クリステンセン / アラン・マクニッシュが30ポイントのアドバンテージを上げていることにより、シーズン中盤のアウディ同士のチャンピオンポイント争いもますます面白くなってきている。レースでは大きな差をつけられた2号車だが、それが彼らの真のパフォーマンスに影響を与えることはなかった。序盤、アウディのファクトリードライバー、アラン・マクニッシュが優勢に立った。しかしその後ドライバー達は、不運の連続に見舞われることになる。セイフティカー介入時、トム・クリステンセンがピットイン後にペースの遅いGTカーの後方に戻らざるを得なくなった。ファステストラップで走行していた9度ものル・マン勝者は、前方グループのペースについて行くことができない車のおかげで、約30秒ものタイムロスを喫した。さらに、ロイック・デュバルに交代、リカバリーに向かおうとしたその時、142周目のピットレーンでの出口で、タイヤ交換取り付け時に不調があった右リヤタイヤを失った。そのためデュバルは3本のタイヤのみで1ラップを完走しなければならないはめに。さらに2回のストップ&ゴー ペナルティが年間チャンピオンポイントの上位ドライバー達の不運の締めくくりとなり、トータルで4周も失う結果となってしまった。最終的にはアウディモータースポーツ代表であるDr.ヴォルフガング・ウルリッヒも、これ以上に望みようのないレースの結果に満足している。アウディスポーツチームヨーストは、グリッドポジション1番2番を獲得、ファステストラップを叩き出した上、1位と2位を独占。可能な限りでの最高の結果を得て、南米での初勝利を祝った。ただし、待ち望んでいたトヨタとのバトルは起こらなかった。挑戦者トヨタの唯一の車両が序盤25周目にしてアクシデントに巻き込まれ、リタイアを余儀なくされてしまったからだ。次は9月22日、WEC初開催となる、アメリカはテキサス、オースティンのサーキットにてレースが行われる。Dr. ヴォルフガング・ウルリッヒ (アウディモータースポーツ代表)「アウディにとって、1位2位を獲得できた素晴らしいレースでした。ライバルのトヨタが彼ら自身のミスではない原因によってリタイアしてしまったのは残念でした。しかし、やはり我々の2台の車にとっては長時間のタフな戦いでした。彼らは見事なレースをしてくれました。タイヤが外れてしまったり、その影響による結果など不運が2号車を襲いましたが、それでもレースを続けることができました。チャンピオン争いは厳しいものになってきましたが、最後まで戦い続けられることに疑問の余地はありません」ラルフ・ユットナー (アウディスポーツ チームヨースト テクニカルディレクター)「これ以上の結果は不可能です。しかしレースは「1-2フィニッシュ」から連想されるような簡単なものではありませんでした。1号車は非常に快調でしたが、2号車は多くの不運に見舞われました。最初はレースをリードしていましたが、セイフティカー介入の間にドライバーのミスのせいではないのにポジションを失ってしまいました。そして後にはリヤタイヤが外れるアクシデントが起こりました。我々は非常に精巧なモニタリングシステムを採用していますが、それでも非常に小さい、起こり得ないようなことも「可能性」はあります。それが今日起こってしまいました。メカニック達を責めることもできません。良い面を言いえば、両マシンとも間違いなく完璧な走りを見せてくれたことです」マルセル・ファスラー(Audi R18 e-tron quattro 1号車)「表彰台のトップに戻るのは最高です。今回も多くの出来事があったレースでしたが、私達は運が良く全く何の問題も起こりませんでした。だから最終段階では後方から全くプレッシャーを受けることもなく、勝利を手に入れることができました。皆が素晴らしい仕事をしました。2号車にとっては残念でしたが、これでチャンピオンに少し近づくことができました」アンドレ・ロッテラー(Audi R18 e-tron quattro 1号車)「できるだけ多くのポイントを取り戻すことは我々にとって非常に重要なことでした。もちろんアウディが勝つことが最重要でしたが。2号車にとっては非常に難しいレースになったのにも関わらず、我々はやり遂げることができました。トヨタのリタイアは残念でした、その後スリルがなくなってしまいましたから。チーム全体が素晴らしい仕事をしました。とても嬉しいです」ブノワ・トレルイエ(Audi R18 e-tron quattro 1号車)「最近で言えばル・マンを筆頭にして、1号車はあまり物事が上手く運んでいなかったので、とても嬉しいです。他の車の不運によって有利になったのも明らかですが。それによってあまり渋滞の中でリスクを負うこともなく安全に走行できました。一流の仕事をしてくれたチームメイトとメカニック、エンジニア達に心から感謝いたします」
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