アウディは2026年F1シーズン序盤4戦で信頼性問題に苦しみ、マイアミGPでもその課題が改めて浮き彫りになった。スプリント予選ではガブリエル・ボルトレトが力強い走りを見せた一方、スプリントでは技術規則違反により失格。ニコ・ヒュルケンベルグはマシン火災でスタートできず、決勝でもドライブトレインのオーバーヒートによりリタイアを余儀なくされた。
マクニッシュ「明らかに整理しなければならない」パワーユニット関連のトラブルについて問われたマクニッシュは、まず現在のF1全体が新しい技術体系への適応段階にあると語った。「もちろん、そういう問題は望んでいない。それは確かだ」とマクニッシュは語った。「ただ、見てみれば、多くのPUメーカーが何らかの問題を抱えている。我々だけではない。例えば前戦でのキミ・アントネッリのスタートを見てもそうだし、ここでもそうだ。ほかにもデプロイメントの問題をいくつか見ている。誰もが管理し、制御し、学ぼうとしている領域がたくさんあると思う」「学びが増えれば増えるほど、特に我々にとっては、ほかのチームよりも多くのことを学んでいる。彼らはすでにシステムの中にいて、その75%を理解しているからだ」「間違いなく、我々はそれらを整理しなければならない。そこに疑問の余地はない」マクニッシュの発言から見えるのは、アウディが単純な不具合対応だけでなく、2026年F1パワーユニットの運用全体を実戦の中で学んでいる段階にあるということだ。既存メーカーが蓄積している運用ノウハウに対し、アウディはレース現場での理解を急速に積み上げなければならない。ボルトレトの失格は「性能上の利益ではなかった」ガブリエル・ボルトレトは、エンジン吸気圧の上限超過によりスプリントで失格となった。マクニッシュは、この違反がパフォーマンス上の利益につながったものではなかったとしつつ、規則上は明確に処分対象だったと認めた。「昨日のガビにとって、それは性能面で有利になるものではなかった。ただし、ペナルティはインかアウトかであり、それがルールだ」「それでも、我々はそこを改善しなければならない。それは我々がどこにいるのかを示す明確な焦点であり、運用面においても明確な学びだ」この失格は、単なる技術的ミスではなく、レースオペレーションの成熟度にも関わる問題だった。マシンの性能を引き出す以前に、規定値の管理、監視、手順の徹底が求められる段階にある。3度目のスタート前リタイアが示す深刻さヒュルケンベルグがスプリントをスタートできなかったのは、今季アウディがレース開始前に走行不能となった3度目のケースだった。開幕戦オーストラリアではヒュルケンベルグが同様にスタートできず、中国ではボルトレトにも同じような問題が発生している。再発トラブルなのかと問われたマクニッシュは、それを否定した。「違う。ただし、明らかに我々が必要としていることではない」「我々には信頼性が必要だ。そうすれば、ほかの領域の開発にも取り組み始めることができる。我々は明らかに改善できる」「フラストレーションがあるのは、土曜日に2台をスタートに並べられなかったことだ。特に、そこに示されていたパフォーマンスを考えればなおさらだ。そこは明確な最優先事項だ。我々はそこに取り組まなければならない」アウディにとって問題は、リタイアそのものだけではない。2台が同じ条件でセッションやレースを走れなければ、比較データも不足し、セットアップ、冷却、エネルギー管理、パワーユニット運用の検証も遅れる。信頼性不足は、そのまま開発速度の低下につながる。マイアミで見えたスピードの兆しは、アウディにとって前向きな材料だった。しかし、それを結果につなげるには、まず2台を確実にスタートに並べ、走り切らせることが不可欠になる。マクニッシュが「明確な最優先事項」とした信頼性の確立は、アウディの2026年F1プロジェクトが次の段階へ進むための前提条件になっている。