アウディは、2021年シーズン後にフォーミュラEへのワークス参戦を終了し、2022年にPHEV車両によるダカールラリーに復帰することを発表した。2014年のフォーミュラE開始時から参戦してきたアウディ スポーツ アプト シェフラーは、43回の表彰台を獲得し、そのうち12勝を収めるなど、“フォーミュラE史上最も成功したエントリー”と言われている。
先週、アウディは、2021年を戦うフォーミュラEマシン『Audi e-tron FE07を公開』を発表。テクノロジーパートナーであるシェフラーと共同開発してきたパワーユニットをやめ、“初めて社内で開発された完全に新しい電動パワートレイン”となる『Audi MGU05』と搭載することを発表していた。アウディは、フォーミュラEのファクトリーチームは閉鎖するが、パワートレインは引き続き他のチームに供給していく。 また、同時に新しいマシンによって2022年にダカールラリーに参戦することを発表。マシンについての詳細は発表されていないが、“高効率エネルギーコンバーター”として機能するターボチャジャー付ガソリンエンジンを備えた高電圧パッテリーに接続された電気モーターを備えたものになるとしている。本質的に、燃焼エンジンはレンジエクステンダー(電気自動車の航続距離延長を目的)デバイスとして機能し、レースの進行中に必要に応じてバッテリーパックを補充する。アウディはそれがダカールラリーに投入される最初の“実行可能な代替ドライブコンセプト”だと主張する。2022年のダカールラリーへの復帰は、ウォルター・ロールが1987年のパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムでクアトロS1 E2で勝利を収めて以来、ファクトリーアウディチームがオフロードで戦うことになる。アウディの取締役会会長マルクス・ドゥスマンは、ダカールラリーは“電動モータースポーツの次のステップ”であり、極端な地形と気象条件により、将来のドライブトレインソリューションのための“完璧なテストラボ”が提供されると語った。またアウディは、FIA世界耐久選手権(WEC)のハイパーカークラス(LMDh)への参戦に向けて“集中的に準備”を進めることも発表。アウディがどのシーズンから参戦するかは明らかにされていないが、トヨタやプジョーは2022年からの参戦を決定しており、ランボルギーニやポルシェも参戦を検討していると噂されている。アウディ・スポーツの代表を務めるジュリアス・シーバッハは「電動化とカーボンニュートラルなモビリティに明確に焦点を当てた同社の将来の戦略と同様に、お客様の要望を念頭に置いている」とコメント。「我々のファンにとって最も重要なメッセージは、モータースポーツがアウディで重要な役割を果たし続けるということだ」
全文を読む