フェルナンド・アロンソは、アストンマーティンF1がハンガリーGPで投入する大型アップグレードについて、ファンの期待が高まる一方で「それだけでは十分ではない」と強調した。今季初の本格的な空力アップデートは重要な一歩だが、それだけで競争力を取り戻せるわけではないとの認識を示している。アロンソは、ハンガリーGPで重視するのは順位ではなく、AMR26の弱点を正しく理解し改善できているかどうかだと説明。2027年以降の飛躍につながる技術的な方向性を確認することが最大の目的だと語った。
ハンガリーGPのアップグレードだけでは十分ではないアストンマーティンF1は、2026年シーズンで唯一、本格的な空力アップグレードを投入していないチームだ。コストキャップの制約を踏まえ、小規模な改良を繰り返すのではなく、大規模なアップデートに開発資源を集中させてきた。その待望のパッケージはハンガリーGPで投入される予定だが、アロンソは過度な期待を戒めた。「ファンは僕たちがレースに勝ち、タイトル争いをすることを望んでいると思う」「でも今年は、どんなアップグレードを投入しても、それだけでは十分ではない。必ず次のアップデートが必要になる。だから、チームは昼夜を問わずマシン改善に取り組んでいることを理解してほしい」「僕たちは良くなっていくし、いずれレースにも勝てる。でも今年ではない。今回のアップグレードは計画の第一歩であって、最後の一歩ではない」アロンソは、ハンガリーGPでの改善を歓迎しつつも、それで開発を終わらせるべきではないと強調した。重要なのは弱点を正しく理解できるか今季のアストンマーティンは、予選ではトップ勢から約1秒遅れまで後退している。ホンダ製パワーユニットの振動問題は改善されたものの、依然として競争力不足や信頼性の問題を抱えている。そのためアロンソは、ハンガリーGPで求めるものは結果そのものではなく、マシン開発の方向性が正しいことを確認することだと説明した。「僕にとって重要なのは、ハンガリーでこのマシンの弱点を理解し、それに対処できていると感じられることだ。特に今回投入される最初の空力パッケージが重要になる」「今年のマシンにはドライビング中に非常に特有の問題がある。それが改善され、マシンを限界まで攻められるようになれば、来年へ向けて明確な道筋と良い勢いを得られると思う。それが僕にとって一番大切なことだ」アロンソは、短期的な順位よりも、将来につながる技術的な進歩を重視している。再建計画は当初から長期戦を想定アロンソによると、チームはAMR26の競争力不足が判明した段階で、短期間で解決できる問題ではないと認識していたという。「それが第7戦になるのか、第12戦になるのか、それともシーズン終盤になるのかは分からなかった。でも『これが今のスタート地点だ。このままでは十分ではない』ということは分かっていた」「ダウンフォースも足りないし、パワーも足りない。ギアボックスも経験も足りない。だから徹底的に分析し、体制を立て直し、計画を作る必要があった」この考え方が、アストンマーティンF1が大型アップグレードを一度に投入する開発方針につながった。今回のハンガリーGPのアップグレードは、アストンマーティンF1にとって再建への重要な第一歩となる。しかしアロンソは、それだけで問題が解決するとは考えておらず、継続的な開発によって初めて将来的な優勝争いにつながるとの考えを示した。【関連】・フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1残留は“ハンガリーGP次第”を否定