メルセデスとアストンマーティンはF1でセーフティカーを担当するメーカーであり、2024年のF1世界選手権も両ブランドがレースを分担する。メルセデスが実績のある720馬力のAMG GTブラックシリーズに頼るのに対し、アストンマーティンはヴァンテージF1エディションの新バージョンをサーキットに持ち込む。この新型車は656馬力を発揮する。アストンマーティンの従来モデルは、メルセデスよりも200馬力近く低く、ダウンフォースも小さく、重量も45kg重かった。
その結果、ラップタイムの差(メルセデスの方が5秒速いと推定される)を考慮して、マックス・フェルスタッペンはヴァンテージについて、ドライバーにタイヤ温度を維持する機会を与えるのに十分な速度を出さない「亀」だと評した。さらにフェルスタッペンによると、2022年のオーストラリアGPのバックストレートでは、危険はなかったものの、時速140kmで「しか」走行していなかったと語った。「このアストンマーティンは本当に遅い。メルセデスのセーフティカーはエアロが追加されたおかげで速い」とフェルスタッペンは語った。 「タイヤは氷のように冷えていたので、あのクルマには間違いなくもっとグリップが必要だった」アストンマーティンは今シーズン、ヴァンテージのフェイスリフトの一環として大幅な改良を施し、新たなセーフティカーを導入する。ボディワークの変更やラジエーターグリルの変更に加え、AMGが供給する4.0リッター・ツインターボV8の出力は、ターボチャージャーの大型化、冷却性能の向上、新しいカムシャフトの採用などにより、150馬力アップの656馬力となった。新型ヴァンテージは、バーレーンでのF1テスト初日前に、リアウイングとダークグリーンとブラックのカモフラージュカラーをまとった姿が目撃されている。新型ヴァンテージは、シーズン第2戦となる2024年サウジアラビアGPで使用されることが期待されている。アストンマーティンとヴァンテージのセーフティカーは、サウジアラビアの国営石油会社アラムコのブランドが採用されている。新型ヴァンテージとそのGT3マシン、そしてF1マシンのAMR24は、2月12日に発表された。アストンマーティンは、2023年に標準的なDBXスポーツカーから、その性能に敬意を表して名付けられた707モデルにアップグレードされたF1メディカルカーも提供している。
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