アストンマーティンF1チームは、2022年F1第6戦スペイングランプリで大幅にアップグレードされたAMR22を投入。レッドブル・レーシングのRB18に類似していることからFIA(国際自動車連盟)の調査対象となった。アストンマーティンF1チームは、AMR22に“半分が新車”レベルの多くのアップデートを施してバルセロナに到着。だが、特にサイドポッドの形状はレッドブル・レーシングのRB18に非常によく似ていることが一瞥しただけでも明らかだった。
同チームは、2022年のレーシング・ポイント時代にメルセデスのF1マシンをコピーしたとして罰金を科されており、FIAは最新のアップグレードに対するアストンマーティンのアプローチが合法であるかどうかの調査を開始した。「FIAは、2022年のF1スペインGPに向けてアストンマーティンチームの計画された空力アップグレードの定期的なイベント前の合法性チェックを実施した。この過程で、アストンマーティンの多くの機能が他の競合他社の機能に似ていることが明らかになった」とFIAの声明は述べた。「したがって、FIAは、技術規則の第17.3条、特に“リバースエンジニアリング”と潜在的な違法なIP転送のトピックへの準拠を確認するための調査を開始した」「両チームはこの調査でFIAと完全に協力し、すべての関連情報を提供した。CADチェックとアストンマーティンが採用した開発プロセスの詳細な分析を含む調査では、不正行為が行われていないことが確認されたため、FIAはアストンマーティンの空力アップグレードが準拠していると見なしている」「第17.3条は、写真(またはその他のデータ)をCADモデルに変換するデジタルプロセスである“リバースエンジニアリング”を具体的に定義および禁止し、チーム間のIP転送を禁止しているが、同様に、この条項は、F1で常にそうであったように自動車の設計が競合他社の設計に影響されることを許可している。我々が実施した分析では、アストンマーティンが従うプロセスがこの条項の要件と一致していることを確認した」