アストンマーティンF1のテクニカルディレクターを務めるアンドリュー・グリーンは、2021年F1マシン『AMR21』が“グリーン・メルセデス”だとの見方を否定。デザインは“100%アストンマーティン”のものだと強調した。アストンマーティンF1は3月3日(水)に2021年F1マシン『AMR21』を発表。英国の有名な自動車メーカーの名前がF1世界選手権に戻ってくるのは、1960年のF1イギリスGPを戦ったDBR5以来、61年ぶりとなる。
昨年、レーシング・ポイントのF1マシン『RP20』はその前年にタイトルを獲得したメルセデスW10のデザインをコピーした“ピンク・メルセデス”だと物議を醸した。議論は最終的に違法と見なされたリア・ブレーキダクトを中心に行われ、レーシング・ポイントはコンストラクターズ選手権から15ポイントを剥奪され、40万ユーロの罰金を科せられた。2021年F1マシンは基本的に前年のシャシーを引き継いでおり、アストンマーティンF1もRP20をベースにリア周りを2020年おメルセデスW11にアップデートしたものであることからチームの新た強いカラーリングにちなんで“グリーン・メルセデス”だとの見方がある。しかし、アストンマーティンF1のテクニカルディレクターを務めるアンドリュー・グリーンは、2021年F1マシン『AMR21』は100%独自のものだと説明する。「メルセデスが何をしていたのかわからない」とアンドリュー・グリーンは語った。「マシンのコンセプトは100%アストンマーティンのものであり、ほぼ2年前に設定された最初の方向性は、はるかに遅れていた。それ以来、信じられないほどの量を学んできた。それはグループにとっての挑戦だった。その過程で我々は本当に良い仕事をたくさんしたが、昨年もいくつかの間違いを犯した」「我々はそれらの間違いから学び、2021年のマシンのためにそれらを修正することを検討した。これにより、今後のマシンのパフォーマンスについて多くの楽観的な見方ができる。全体として、自分たちの決定には満足しています。 2年前に作られたものあり、我々はまだそれを基に構築している」2022年にF1は大幅なレギュレーション変更を導入し、完全に新しいF1マシンへと変貌を遂げる。アンドリュー・グリーンは、アストンマーティンの多くの努力がその準備に向けられていることを明らかにつつも、今年のマシンから抽出できるパフォーマンスはまだあると語る。「現時点で我々が目にしている最大の課題は2022年のマシンだ。これは、これまでに行ったことのないコンセプトの変更だ」とアンドリュー・グリーンは付け加えた。「それは、通常であれば、現シーズンのマシンに投入されるであろうかなりの量のリソースと開発リソースを食うものだ」「2021年のマシンには多くのパフォーマンスが残っている。我々の最大の課題は、非常に限られた時間内にそれを抽出することだと思っている」