FIA(国際自動車連盟)が18歳未満のドライバーの参戦を認めるようルールを変更した後も、アンドレア・キミ・アントネッリはすぐにF1に参戦することはない。F1全10チームは今週末のスペイングランプリのドライバーラインナップに変更がないことを確認した。メルセデスのジュニアドライバーであるアントネッリは、先週FIAがスーパーライセンスの発行規則を緩和したことを受けて、早期にF1に参戦すると予想されていた。彼はこれまで、8月下旬に18歳になるまでF1でレースをする資格がなかった。
しかし、FIAは国際スポーツ規約を変更し、F1参戦に適しているとみなされる17歳のドライバーには特例を認めることができるようになった。また、FIAはドライバーが公道走行可能な自動車の運転免許証を所持している必要条件を撤廃した。アントネッリはイタリアでは18歳になるまでこの免許証を取得することができない。アントネッリのレース出場許可をFIAに要請したチームを明かしたチームはないが、メルセデスはシーズン終了後にルイス・ハミルトンが空けるシートにアントネッリを昇格させることを検討している。それまでにアントネッリはメルセデスのカスタマーチームの1つに所属するのではないかと噂されている。ウィリアムズが最も有力なターゲットとみられている。同チームのドライバー、ローガン・サージェントは昨年シリーズデビューを果たして以来、ほとんど印象に残っていないからだ。サージェントは最初の31戦で1ポイントしか獲得しておらず、グランプリ予選でチームメイトを上回ったことは一度もない。オーストラリアグランプリではアレクサンダー・アルボンが練習走行中にクラッシュしたため、チームには無傷のシャシーが1台しか残っていないため、サージェントはベンチ入りした。しかし、ウィリアムズは今週末もアルボンとサージェントがドライバーを務めることを確認した。オーストリアで行われる次戦はスプリントイベントであるため、アントネッリがここでデビューするとしても、予選前に練習できるのは1時間だけとなる。アントネッリは、昨シーズンのフォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパおよび中東選手権で優勝した後、今年F2にデビューした。彼のプレマのチームメイトであるオリバー・ベアマンは、ニコ・ヒュルケンベルグに代わってハースF1チームの最初のプラクティスセッションに臨み、今週末のグランプリに参加する予定だ。