2025年F1アメリカGPは、スプリント優勝、ポールポジション、そして決勝での圧倒的勝利と、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が週末を完全制覇する形で幕を閉じた。まさに理想的な数字が並ぶが、その裏では多くの注目すべきデータや記録が生まれている。日曜のCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)での決勝を通して見えてきたのは、チャンピオンシップ争いの変化や、チームごとの勢いの明暗だ。ここでは、その興味深い統計をまとめて紹介する。
■ フェルスタッペンはアメリカで7回のグランプリ優勝を達成した史上初のドライバーとなった(オースティンで4勝、マイアミで2勝、ラスベガスで1勝)。■ フェルスタッペンは過去5戦で獲得可能な133ポイント中、119ポイントを獲得した。■ わずか6戦前のハンガリーGPでは、フェルスタッペンは優勝者から1分12秒遅れでフィニッシュしていた。■ フェルスタッペンのチャンピオンシップでのポイント差は40点。わずか4戦前にはその差が104点だった。■ 今季のグランプリでは、これで5戦連続してポールポジションからの優勝となり、その間の294周のうち281周を勝者がリードしている。■ フェルスタッペンのキャリア通算表彰台回数は122回となり、セバスチャン・ベッテルと並んで歴代3位となった。■ フェルスタッペンは5戦連続で表彰台を獲得。今季最初の14戦ではわずか5回しか表彰台に上っていなかった。■ マクラーレンのランド・ノリスはP2でフィニッシュし、今季15回目の表彰台。これは今シーズン最多の記録である。■ ノリスはチームメイトのオスカー・ピアストリとの差を14ポイントに縮めた。■ フェラーリのシャルル・ルクレール(P3)は、これで1年間レース勝利から遠ざかっている(最後の勝利は2024年のオースティン)。■ フェラーリにとっては、6戦ぶりの表彰台となった。■ ルクレールは今季まだ未勝利のドライバーの中でランキング最上位(5位)に位置している。ルクレールとフェラーリにとっては好結果の午後となったが、2025年初勝利はお預けとなった。■ ルイス・ハミルトンはフェラーリでP4フィニッシュ。これで19戦連続で表彰台を逃し、チームの新記録を樹立した。■ ハミルトンがグランプリで4位に入るのは今季4回目。■ ハミルトンはこれまでF1シーズンで5回以上の表彰台を逃したことがないが、2025年はまだ0回。■ ピアストリはP5でフィニッシュし、直近3戦で表彰台なし(この間に22ポイントを獲得)。■ メルセデスのジョージ・ラッセルはP6でゴール。これは2024年大会でピットレーンスタートから同順位を得た時と同じ結果。■ レッドブルの角田裕毅はP7でフィニッシュし、COTAでの自己最高位を更新した。■ 角田は直近3戦で16ポイントを獲得(今季前半16戦では12ポイントにとどまっていた)。■ キック・ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグはP8でフィニッシュ。これはシルバーストンでの表彰台以来のポイント獲得となった。■ ヒュルケンベルグはドライバーズ選手権で9位に浮上し、自己シーズン最高位に並んだ。■ ヒュルケンベルグはオースティンで2年連続8位フィニッシュ。■ ザウバーにとっても、ヒュルケンベルグが在籍していた2013年以来のCOTA最高リザルト(当時は6位)。スプリントでの失望を経て、ニコ・ヒュルケンベルグは決勝でポイントを挽回した。■ P9でフィニッシュしたオリバー・ベアマンにより、ハースは母国レースで2年連続のポイント獲得を果たした。■ ベアマンは今季2戦連続で9位フィニッシュ。■ アストンマーティンのフェルナンド・アロンソはP10でゴールし、今季8回目のポイント獲得。■ レーシングブルズはリアム・ローソンのP11が最高位で、2戦連続のノーポイント(5戦連続入賞の後)。■ メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリ(P13)は、今季3回目のファステストラップを記録した。■ ウィリアムズのカルロス・サインツJr.は決勝唯一のリタイア。前日のスプリントでは3位を獲得していた。■ チームメイトのアレクサンダー・アルボンはP15でフィニッシュ。ウィリアムズにとってはハンガリー以来のノーポイントレースとなった。
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