マクラーレンのランド・ノリスが、アメリカGP初日の唯一のプラクティスセッションでトップタイムを記録した。2番手にはニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、3番手には僚友オスカー・ピアストリが続き、マクラーレン勢が順調な滑り出しを見せた。今週末はスプリントフォーマットが採用されており、各チームはスプリント予選前にわずか1時間の走行時間でマシンを仕上げる必要があった。
現地時間12時30分にセッションが始まると、チャンピオンのマックス・フェルスタッペンを先頭に各車が一斉にピットレーンを出ていく。序盤はハードタイヤ勢が多数を占める中、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソとランス・ストロールはミディアムを選択した。序盤にはレーシングブルズのアイザック・ハジャーが無線で「ボッタス」という名を耳にし、エンジニアがヴァルテリ・ボッタスと混同した一幕も。その直後には渋滞によりややコースオフする場面も見られた。開始15分時点でフェルスタッペンが1分35秒426を記録して首位に立ち、2番手のジョージ・ラッセル(シンガポールGP勝者)に0.132秒差をつけた。セッション残り40分にはターン19でデブリが確認され赤旗が提示。ストロールのコースオフが原因だった。数分後に再開すると、フェラーリF1のルイス・ハミルトンが1分34秒857で首位に浮上。COTAで5勝を挙げているハミルトンが健在ぶりを示した。ウィリアムズではカルロス・サインツのマシンにギアボックスの不調が疑われ、ピットに戻されたまま修復作業が続けられた。ハースのエステバン・オコンはグラベルへ飛び出し、「ブレーキが100%のまま戻らなかった」と無線で報告。ハミルトンは「スロットルペダルがすごく滑る」と訴えたものの、20分を残してなお首位を維持した。残り10分を切ると、各車がC4ソフトタイヤで予選シミュレーションを開始。路面の改善に伴って順位が入れ替わる中、アロンソが1分33秒639でトップに立つ。しかし、その座も長くは続かず、ノリスが1分33秒294を叩き出して再び首位を奪還。最終的にヒュルケンベルグが0.255秒差で2番手、ピアストリが0.279秒差の3番手となった。アロンソは4番手、フェルスタッペンは5番手でトップ5を締めくくった。以下、アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)、ラッセル、ハミルトン、ハジャー、オリバー・ベアマン(ハース)がトップ10入り。オコンが11番手、ガブリエル・ボルトレト(キック・ザウバー)が12番手、角田裕毅(レッドブル)は13番手でセッションを終えた。その後はストロール、リアム・ローソン(レーシングブルズ)、アルピーヌ勢のフランコ・コラピントとピエール・ガスリー、メルセデスのキミ・アントネッリが続いた。サインツとシャルル・ルクレールはマシントラブルの影響で走行が限られ、19番手と20番手に沈んだ。スプリント予選は現地時間16時30分(日本時間翌朝6時30分)に開始予定。100kmのスプリントレースのグリッドが決定する。F1 アメリカGP フリー走行 結果・ラップタイム1.ランド・ノリス(マクラーレン) - 1分33秒2942.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー) - 1分33秒5493.オスカー・ピアストリ(マクラーレン) - 1分33秒5834.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン) - 1分33秒6395.マックス・フェルスタッペン(レッドブル) - 1分33秒6486.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ) - 1分33秒9207.ジョージ・ラッセル(メルセデス) - 1分33秒9318.ルイス・ハミルトン(フェラーリ) - 1分33秒9659.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ) - 1分34秒15510.オリバー・ベアマン(ハース) - 1分34秒33311.エステバン・オコン(ハース) - 1分34秒36812.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー) - 1分34秒47813.角田裕毅(レッドブル) - 1分34秒53114.ランス・ストロール(アストンマーティン) - 1分34秒61015.リアム・ローソン(レーシングブルズ) - 1分34秒61916.フランコ・コラピント(アルピーヌ) - 1分34秒65317.ピエール・ガスリー(アルピーヌ) - 1分34秒66518.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) - 1分34秒73719.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ) - 1分35秒87420.シャルル・ルクレール(フェラーリ) - 1分36秒080