他チームの一部が様子見を選ぶ中、アルピーヌF1はバルセロナで行われる2026年F1合同テスト初日からA526を走らせる方針を明らかにした。週の半ばに予想されている雨によって走行計画が妨げられるリスクを避けるため、開幕初日からすでに開発が進んだ仕様を投入する決断を下している。バルセロナでの最初のテストセッションは、各チームにとって可能な限り多くの走行距離を稼ぎ、パワーユニットの作動確認やロングランを通じた潜在的な問題点の洗い出しを行う重要な機会となる。
完全な新規プロジェクトであることを考えれば、信頼性確認が最優先事項になるのは自然な流れだ。ただし、その進め方についてはチームごとに差がある。今回のバルセロナテストは5日間行われるが、各チームが走行できるのはそのうち3日間のみとなるため、デビュー日を含めた綿密なスケジューリングが不可欠となる。マクラーレンとフェラーリが、開発作業と最終調整の時間を確保するため初日は走行しないことをすでに明らかにしている一方で、アルピーヌを含む他のチームは異なるアプローチを選択した。雨を警戒し月曜から走行アルピーヌF1は、週の後半にかけて天候が悪化する可能性を見据え、月曜日から走行を開始することを正式に確認している。現時点では初日はドライコンディションが見込まれているものの、火曜・水曜については降雨の可能性が指摘されており、走行時間が大幅に制限される懸念がある。こうした状況が各チームの作業に影響を及ぼす可能性があるからこそ、アルピーヌは初日にできるだけ多くのドライ走行距離を確保し、その後は天候状況を見極めながら柔軟に判断する構えだ。「我々には計画があり、今のところその通りに進んでいる。来週については、まず月曜日は確実に走るつもりだ。その後は週の進み具合を見て判断する。天気予報を見ると週の半ばは不安定で、雨が降る可能性がある。だから朝5時から9時の間に天候を確認し、走行する意味があるかどうかを判断することになる」と、アルピーヌF1のテクニカルディレクターであるデビッド・サンチェスは語っている。フィルミングデーは雨に阻まれるも信頼性は良好アルピーヌは数日前にも雨の影響を受けている。シルバーストンで行われたシェイクダウンでは、技術的な問題ではなく、路面があまりにも濡れていたためアクアプレーニングのリスクが高く、予定されていた200kmを走り切ることができなかった。テスト直前に無理をするのは不要なリスクと判断され、チームは走行を中断。その後コンディションは改善したものの、日没を迎えたため最終的に走行距離は140kmにとどまった。サンチェスは、天候要因を除けばフィルミングデーでマシンに問題は一切見られず、本来であれば最大距離まで走行できたはずだと説明している。前日にメルセデスが達成したように、十分な走行が可能だったという評価は、ブラックリー製パワーユニットの信頼性にとっても前向きな材料となる。「我々は走る準備ができていると感じている。2日前のシェイクダウンは概ね良好だった。もっと距離を稼ぎたかったが、天候が本当にひどかった。それでも月曜日から多くの作業を抱えた状態でバルセロナに臨むことになる」と、サンチェスは付け加えた。A526は初日から進化仕様を投入テスト初日の選択だけでなく、投入されるマシン仕様にもチームごとの差がある。フェラーリのように、序盤はパワーユニットの挙動確認を優先するため非常にベーシックな仕様を使用するチームもある一方で、マクラーレンやアルピーヌは、より進化したスペックを早い段階から投入する。バルセロナで行われた本日のプレゼンテーションでは、アルピーヌは実車を公開しなかったが、フィルミングデーで走行したマシンはすでに確認されており、とくにフロント周りにはいくつか特徴的なソリューションが見られた。基本仕様はすでに完成度の高い段階にあり、シーズン序盤の数戦でさらなるアップデートが加えられていく予定だ。「月曜日に皆が目にするマシンは、すでにかなり進んだ状態だ。そしてシーズン序盤に向けても、良い開発プランを持っている」とサンチェスは明言している。