フラビオ・ブリアトーレが、ジャック・ドゥーハンに代えてフランコ・コラピントを5戦限定で起用するというアルピーヌF1チームの決定を覆そうとしており、事態はさらに奇妙で興味深い展開を見せている。イタリア人のブリアトーレは、アルゼンチン出身のコラピントに与えられるレース数について「上限はない」と発言したが、これはアルピーヌ自身のプレスリリース、さらにはその中での自身のコメントとも明確に矛盾している。
5月7日、チーム代表だったオリバー・オークスの突然の辞任の翌日、アルピーヌはコラピントが今週末のイモラから5戦にわたってドゥーハンの代役を務めることを発表。チームはピエール・ガスリーのチームメイトを誰にするか見極める段階にある。そのプレスリリースには、ブリアトーレの次のコメントが掲載されていた。「シーズン序盤のレースを検証した結果、ピエールと並んでフランコを次の5戦で起用する決断に至った」そして、こう締めくくられていた。「この5戦は新しい試みに挑戦する機会となる。この期間を終えた時点で、今後の選択肢を再評価する予定だ」なお、オークスの辞任はこのドライバー交代とは無関係であることが確認されているが、当時のチーム内は混乱状態にあった。現在は状況もやや落ち着き、エミリア・ロマーニャGPの週末も本格化する中で、ブリアトーレは再び発言を翻した。「ドライバーに3戦、あるいは5戦だけ与えるという話ではない。私もドゥーハンには失望している」と、イモラでSkyイタリアに語ったブリアトーレは、次のように続けた。「もっとやれると思っていた。だが彼には一度休みが必要かもしれない」「チームが何戦コラピントを走らせるかを決める。5戦と読んだが、実際にはレース数に制限はない」21歳のコラピントに何を求めているのか問われると、ブリアトーレはこう答えた。「速く走ること、クラッシュしないこと、ポイントを取ること。この3つだけを求めている。10個も要求するつもりはない。この3つを満たせば、ずっと走らせる」なお現在、ブリアトーレはオークスの職務を引き継いでいるとされ、理論上はこの判断を下す権限を持つ。しかし、アルピーヌによれば彼は正式なチーム代表ではなく、事務手続きを代表するチーム代表者にはレースディレクターのデイブ・グリーンウッドが任命されているという。