スクーデリア・アルファタウリのテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンが、2023年F1モナコGPの決勝を振り返った。角田裕毅にとっては残念なレースとなった。レースの大部分で9位を走行し、最初のスティントでミディアムタイヤを使いこなし、そのままインターに交換した。しかし、終盤にブレーキの摩耗に苦しみ始め、順位を落とし、そのまま走行してさらに順位を落とした。
デ・フリーズに関しては、なんとかトラブルを回避し、今シーズン最高の成績を収めた。「レース終盤はフラストレーションが大いに溜まった。裕毅はすべてがプラン通りに進んでいたし、ニックもグレイニングで少し苦しんでいたがペースは良好で、タイヤが元に戻ったあとは集団から離れることができた。したがって、ドライコンディションでの両マシンは十分やれていた」「そのあと、雨が降り始めて、両マシンを同じ周にピットインさせてインターミディエイトに交換した。正しいコールができたと思う。だが、裕毅がすぐにブレーキで苦しむようになった。複数の調整をトライしたが、結局ブレーキは不安定なままだったため、裕毅はブレーキングゾーンでプッシュできず、ラップタイムが落ちてしまい、マクラーレン勢に抜かれたあと、コースから外れてしまった」「ニックは裕毅ほどトラブルに振り回されず、インターミディエイトでラップタイムを伸ばしていたが、雨の力を借りてもポイント圏内は届かなかった。モナコでポイントを獲得するのは簡単ではない」「全体を振り返ると、マシンが予選と決勝のドライで良いペースを見せていたことはポジティブな材料だと思うが、仕事を完了できず、得られていたはずのポイントを得られなかったのは非常に残念だ。中団争いのライバルたちの前に出られていたことを考えると尚更だ」「ブレーキの問題を理解する必要があるし、空力のアップデートについて学ぶべきことも多く残されている。バルセロナでマシンをレベルアップさせることを楽しみにしている」