アルファタウリ・ホンダF1のチーム代表フランツ・トストは、レーシング・ポイントの“ピンクメルセデス”は完全なマシンを購入することが優れた選択肢であることを示したと語る。2019年のメルセデスに酷似したレーシング・ポイントの新車RP20はプレシーズンテストから物議を醸しており、ルノーF1は満を持して第2戦F1シュタイアーマルクGPでその合法性について正式に抗議。評決はまだ出されていない。
長年にわたってミッドフィールドを戦ってきたレーシング・ポイントは、今シーズンで最も大きな飛躍を遂げており、表彰台争いに食い込むパフォーマンスを発揮している。アルファタウリ・ホンダF1のチーム代表を務めるフランツ・トストは、レーシング・ポイントが正しい選択をしたと主張する。「レーシング・ポイントのようなチームは完全なマシンを購入した方が良いかもしれないことを示している」とフランツ・トストは Servus TV に語り、ファクトリーで優れたマテリアルを開発する場合と比較して、時間、労力、お金、エネルギーを大幅に節約できると説明する。今年のレーシング・ポイントではイノベーションを実際に見ることができないが、その一方で実際には革新的なプラットフォームだ。F1では、トップに到達できないことが事前にわかっている場合、そこに時間、労力、およびお金を投資することはほとんど意味をなさない。そのため、現時点ではマシンを購入する方が興味深い。「それは開発を見たい純粋主義者向けではない。だが、すべてのチームが独自の研究開発部門を持つことはもはや適切ではない」レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、レーシング・ポイントF1の“ピンクメルセデス”がFIAから合法だと宣言された場合、姉妹チームであるアルファタウリで同じことをするつもりだと語っている。「FIAの決定後、ようやく明確になることを期待している」とヘルムート・マルコは Sport1 に語った。「レーシングポイントが合法であれば、アルファタウリでも同じことを行う。そうなれば、来年グリッドには少なくとも4台のメルセデス、4位だのレッドブルにならぶだろうし、フェラーリはおそらく6台に増えるだろう」ヘルムート・マルコは、アルファタウリの以前のアイデンティティであるトロロッソは、以前のカスタマーカー時代のおかげで2008年にセバスチャン・ベッテルがF1イタリアGPで勝利を収めることができたと語った。F1はその後すぐにカスタマーカーを禁止としたが、ヘルムート・マルコはレーシング・ポイントの抗議の結果次第では「競争力を高めながら2つ目のチームのお金を節約できる」と語る。「レーシングポイントモデルでね。あらゆる角度からマシンの写真を撮り、パーツを再現する。許可されるものと許可されないものを定義するだけで、その努力を省くことができると考えている」その一方でフランツ・トストは、新しいレギュレーションが2022年に変化をもたらすことを期待していると語る。「メルセデス、フェラーリ、さらにはレッドブル。レーシングに対抗するチャンスはない。それらのチームは非常に優れた構造を持っているので、他は常に後ろにいる。新しい規制が2022年以降にギャップを縮めてくれることを願っている」フランツ・トストによれば、ルイス・ハミルトンがF1ハンガリーGPでファステストラップを狙って追加のピットストップを行ったことはF1にとって最も面白みのないことだと語る。「F1はエンターテインメントであり、人々は決闘を見たい。人々はハミルトンが終了直前に追加のピットストップを行うことなど望んでいない。彼はすでにはるかに先にいたのだからね」不思議なことに、ピンクメルセデスが議論されるとき、今年のアルファタウリのマシンが昨年のレッドブルRB15であるという事実についてはなぜか触れられることはない。そもそも“ホワイト・レッドブル”ではないのか?