アストンマーティン・ホンダF1のフェルナンド・アロンソが、2026年F1中国GPで走行中にステアリングから手を離す様子を捉えた動画がSNSで拡散し、大きな注目を集めている。極端な振動によってマシンの操作が困難になったとみられ、レース中の異例のシーンとして波紋を広げている。実際、アストンマーティンのAMR26は深刻な振動問題を抱えており、フェルナンド・アロンソは手足の感覚を失うほどの振動に苦しみ、32周目にリタイア。
チームメイトのランス・ストロールもバッテリートラブルでレースを終え、アストンマーティン・ホンダF1は中国GPで2台とも完走できない結果に終わった。レース序盤、フェルナンド・アロンソは好スタートを決めて1周目に11番手まで浮上した。しかしその後はペースが上がらず順位を落とし、最終的にはキャデラック勢にも抜かれて最後尾まで後退する苦しい展開となった。フェルナンド・アロンソはレース後、現在のF1のパワーユニット特性にも言及した。「4台がスタートできなかった。これはおそらく最悪のショーだと思う」「スタートは楽しい。オーストラリアでもそうだった。最初の1周はバッテリーが満タンで皆同じ条件だからクルマはよく加速する。でもその後は“バッテリー世界選手権”になる。そして僕たちはそこでは他より強くない」Aston Martin confirms Fernando Alonso has retired from the race due to discomfort from the car vibrations pic.twitter.com/DHgYAAVhkB— Aston Martin F1 updates (@startonpole) March 15, 2026 振動でハンドルから手を離すほどの状況今回のレースで大きな話題となったのが、フェルナンド・アロンソの振動トラブルだ。車内の振動があまりにも激しく、ドライバーがステアリングから手を離す様子が映った動画がSNSで拡散された。フェルナンド・アロンソはレース中盤から身体の感覚を失い始めていたという。「今日は振動レベルがかなり高かった」「20周目くらいから手と足の感覚を感じるのがかなり難しくなっていた。すでに1周遅れで最後尾だったし、走り続ける意味はあまりなかった」振動を抑えるためにエンジン回転数を下げるなどの対策も試したが、レースでは高回転を使わなければエネルギー回収やオーバーテイクが難しく、状況はさらに厳しくなったという。また、現時点でアストンマーティンのAMR26は33周以上の連続走行を達成できていない。今回の中国GPでもフェルナンド・アロンソが33周を走ったのが最長であり、その直後にリタイアを余儀なくされた。こうした振動問題については、開幕戦後から懸念が指摘されていた。エイドリアン・ニューウェイは、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールがアストンマーティンのマシンを運転することで、恒久的な神経損傷の危険にさらされる可能性があると公に警告していた。ただしホンダ側は、その懸念を裏付ける数値データは確認されていないとしていた。ホンダも信頼性不足を認めるホンダ・レーシング(HRC)のF1プロジェクトでチーフエンジニアを務める折原慎太郎は、中国GPの結果について次のように説明した。「本日の中国GP決勝において、2台がリタイアという結果に終わったことは、決して満足できるものではありません。一方で、前戦メルボルンと比較して走行距離を伸ばすことができた点については、前向きに捉えています。スプリントを含む週末を通じて信頼性の改善は見られたものの、結果としてフルレースディスタンスを完走するには、まだ十分な信頼性が確保できているとは言えませんでした」折原はまた、振動問題が依然としてドライバーの快適性に影響していると認めた。「振動については改善の傾向が見られるものの、ドライバーの快適性という観点では依然として課題が残っており、この点は次戦日本グランプリに向けた重要な改善ポイントになります」ストロールのリタイアについても原因調査が進められている。「ストロール選手のリタイアについては、9周目に何が起きたのかを特定するため、アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワンチームおよびHRC Sakuraと連携し、根本原因の調査を進めています」アストンマーティンとホンダにとって、鈴鹿で開催される日本GPは大きな試金石となる。振動問題と信頼性を解決できなければ、2026年シーズン序盤の苦戦はさらに深刻なものになりかねない。
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