2026年F1開幕戦オーストラリアGPを前に、アストンマーティンは極めて厳しい状況に置かれている。フェルナンド・アロンソは、ホンダ製パワーユニットに関連する深刻な信頼性問題を抱えており、レース中にわずかな異常が確認された場合でも即座にリタイアする可能性があることを明かした。アルバート・パークでの週末を通して、AMR26は激しい振動に悩まされており、バッテリーシステムを破損するなど深刻なトラブルを抱えている。
チームはスペアパーツもほとんど残っておらず、58周のレースを安全に走り切ることすら難しい可能性がある状況だ。異常が出れば即リタイアの戦略フェルナンド・アロンソは、次戦中国GPがすぐに控えていることから、1レースのためにマシンを壊すリスクを取る余裕はないと説明した。「僕たちは毎周状況を見ながら柔軟に対応することになる。昨日エイドリアン・ニューウェイが言っていたように、パーツが不足しているのは事実だ」「来週には中国GPがある。だからできるだけ多くの周回をこなしたいし、できればレースの大半を走りたい」「でも、何か異常の兆候が出た瞬間に走り続けるわけにはいかない。大きなダメージを負えば来週のレースにも影響するからね。だからとても慎重に状況を見ていく必要がある」ホンダPUの振動問題が続くアストンマーティンの問題の中心にあるのは、ホンダ製パワーユニットに関連する振動だ。アロンソはこの問題が依然として解決されていないことを認めている。「我々はマシンのポテンシャルがどこにあるか分かっている。でも、まずは信頼性の問題を解決しないとシャシーのポテンシャルを引き出せない」「そのあとでようやくエンジンのパワーの問題に取り組むことになるが、それはさらに時間がかかる」さらにアロンソは、シャシー面には大きな伸びしろがある一方で、パワーユニットのパフォーマンス差は簡単には埋まらないとの見方を示した。「1周ごとにシャシーのポテンシャルは引き出されている。バーレーンでは40〜50周走ったけど、パワーユニットの問題で開発を続けられなかった」「ここメルボルンではセッション1回半しか走れていないけど、それでも1.5秒縮めた。それがシャシーのポテンシャルだ」「普通の週末が3〜4戦あれば、理解が進むことでさらに1秒は縮められると思う。でもそのあとには、まだ約2秒の差が残る。それを取り戻すのは簡単ではない」予選17番手でもチームの士気に小さな光アロンソは予選Q1でわずかにQ2進出を逃し、17番手となった。チームメイトのランス・ストロールがトラブルで走行できなかったこともあり、アストンマーティンにとっては厳しい結果となったが、それでもわずかな前向きな要素もあった。アロンソはキャデラックF1チームのセルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスの2台を上回り、ガレージにわずかな士気をもたらしたと語る。「状況が大きく変わるとは思わないけど、ガレージの雰囲気は少し変わるかもしれない」「メカニックたちはここ6週間、昼夜を問わずパワーユニットを交換し続けてきた。だからコースに出て、数台と戦える位置にいるのは昨日のように最後尾にいるよりずっといい」「こういう小さなことでも、ガレージのみんなのモチベーションを少し高められる。今はドライバーとしてチームの士気を保つことも僕たちの仕事の一部だ」完走できれば成功という現実2026年シーズン開幕戦のスタートを前に、アストンマーティンはポイント争いどころか完走自体が大きな課題となっている。パワーユニットの振動問題とパーツ不足という厳しい状況の中で、メルボルンの58周を走り切ることができれば、それだけでもチームにとっては小さな勝利となる可能性がある。