イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパーFCの監督を務めるマウリシオ・ポチェッティーノが、チームがリーグ制覇を成し遂げられていない理由は、F1におけるフェルナンド・アロンソのマクラーレンでの苦境になぞらえて説明した。1992年にプレミアリーグに昇格して以来、トッテナムはまだリーグ制覇を成し遂げることができておらず、2016/17シーズンの準優勝が最高成績となっている。
トッテナムがリーグ制覇を成し遂げたのは、プレミアリーグが設立する以前の1960/61シーズンにディビジョン1時代まで遡る。そのシーズンはFAアップも制して2冠を達成した。先週末の時点でトッテナムは首位のリバプールと7ポイント差の3位につけていたが、エースストライカーのハリー・ケイン、ミッドフィルダーのデレ・アリが負傷離脱し、その挑戦は妥協を強いられている。「フットボールで働いているのは勝ちたいからだ。選手であれば、唯一の望むのは勝つことだけだ」とマウリシオ・ポチェッティーノは Press Association にコメント。「勝者になれるかもしれないが、勝つためのツールを持っていなければそれは難しい」と語るマウリシオ・ポチェッティーノはF1、特にフェルナンド・アロンソとルイス・ハミルトンを例に挙げて説明した。「勝つためのクルマを持っていて、ドライバーが優れていれば勝てる。優れたもう一人のドライバーが同じクルマを持っている場合、一人が勝ち、もう一人は負ける」「フェルナンドを例に挙げて、ハミルトンと比較してみよう。もし、昨シーズンにハミルトンがマクラーレにおり、アロンソがメルセデスにいたら結果は同じだ。ハミルトンは最下位でアロントがトップだ。それが現実だ」「私はいつも同じ例を挙げる。フェルナンド・アロンソとルイス・ハミルトンはF1のベストドライバーだ。昨シーズン、アロンソはマクラーレンでどの位置にフィニッシュしていた?」「私はF1をフォローしている。マクラーレンが大好きだ。だが、昨シーズンは競争力がなかった。それが現実だよね? だが、あなたはそれをアロンソの問題だと思うか、それともクルマの問題だと思うか?」フェルナンド・アロンソは、2005年と2006年にF1ワールドチャンピオンを獲得したが、その後はトップマシンに恵まれず、マクラーレン・ホンダとの不遇の3年間を経て、昨年末にF1を引退。ターゲットを3度目のF1ワールドチャンピオンからF1モナコGP、ル・マン24時間レース、インディ500という世界3大レースでの3冠達成に切り替えて、今年まだ手にしていないインディ500制覇に挑む。近年、トッテナムは序盤戦は優勝争いに絡んでファンに期待を抱かせるものの、後半に失速する傾向にある。マウリシオ・ポチェッティーノはフェラーリを例に挙げた方が良かったかもしれない。