フェルナンド・アロンソは、フェラーリを離れてマクラーレン・ホンダに加わったことに後悔はないと自分に言い聞かせているようだ。フェラーリでの5年間でフェルナンド・アロンソは、タイトル争いに絡むも2位以上の結果を残せず、予定より2年早くにチームを離脱。2015年から新生マクラーレン・ホンダに移籍した。だが、マクラーレン・ホンダに競争力はなく、表彰台争いはおろか、2年間でわずか65ポイントしか獲得できていない。
一方、フェラーリは徐々に強さを取り戻し、今年はメルセデスとのタイトル争いに挑みつつあり、フェルナンド・アロンソのマクラーレン・ホンダ移籍はキャリア最大のミスだとの見方がある。チャンピオンシップを争うポジションに返り咲いたフェラーリを離れたことを後悔しているかと質問されたフェルナンド・アロンソは、自身の決断について説明した。「いずれにしろ、今年はフェラーリとの契約はなかったしね・・・。フェラーリは20年経っても勝ち続けているだろうし、僕が75歳くらいになっても“アロンソがフェラーリを離れたのは正解だったか”なんて聞かれないことを願うよ!」とフェルナンド・アロンソはコメント。「僕はフェラーリで5年間走った。過去に優勝していたし、僕がいた時も勝っている。最後までワールドチャンピオン争いもした。フェラーリは数年前にチャンピオンシップ制覇を成し遂げたこともあるし、今またレースに勝ち始めて、将来もきっとレースやチャンピオンシップで勝利するだろう。だから、フェルナンドがうまくやれたかどうかなど関係ないことだ」 「僕たちはここでもっと競争力を発揮したい。それは間違いない。少なくとも、僕がフェラーリと契約していた2015年と2016年を考えれば、マクラーレンに行くと決めたのは良い判断だったと思える。いろんなことを学んだし、これまで出会った中で一番と言えるエンジニアとこのマクラーレンで働くことができている。今もその人はチームにいるし、多くのことを学んできた」 「僕がいた当時のフェラーリは勝ち続けないことに対するストレスがすごかった。チームに入って1~2年目はまだいいとして、7~8年目になるとかなり難しくなる。だから、この2年は結果がどうあれ、自分の人生のクオリティは改善されたと思っている」 「でも、そうだね、今の彼らは勝っている。メルセデスもそうだ。どんなマシンであも、勝てるなら乗りたくなる。僕はレースに勝ちたいから。でも、だからといって過去が変わるわけではない。それにルノーを離れた時でさえ、絶対にルノーを去るべきではないと言われたけど、彼らはそれ以降、一度もタイトルを獲っていない」 「この質問を受けているのは雑誌が売れるくらいにネタになるからだろうし、“生かされていない才能”について語ることはできる。でも、僕は自分のキャリアにとても満足している。過去には競争力のあるマシンに乗れたし、いろんなことを達成するチャンスをもらえて幸運だった。まだ一度も表彰台に上っていないけど、非常に優秀なドライバーはたくさんいる。今後どうなるかはわからない。ただ、今は自分のやってきたことに満足しているし、今の自分にもとてもハッピーだ」今週末のF1ロシアGPでマクラーレン・ホンダの改善は期待できないかもしれないが、フェルナンド・アロンソは、バーレーンでのインシーズンテストでポジティブなことを得られたと語る。 「もちろん、今はすべてのテストが重要だ。バーレーンで学んだことを考えれば、ここでは状況が良くなると思っている。ただ、このサーキットはパワーが重要だ。カレンダーの中で4番目くらいにね。だから、タフな週末になるのは確実だろう」 「その点で言えば、バルセロナはもう少し良くなりそうだし、少なくとも、もう少し競争力を実感できるようになって2台が完走できればいいね。でも、どうなるかは見てみないとわからない」「今は小さなステップだ。1回の週末にもっと大きく前進したい。ここでは当然そうはならないだろうけど、それでも小さなステップがあると嬉しし、それを基に正しいな形で2017年シーズンを戦っていけるようになりたい」