アレクサンダー・アルボンは、必要な予算がない中で2018年のF2に参戦するためにDAMSのマネージングディレクラーであるフランソワ・シカールにレースシートを“懇願”したことが2019年のトロロッソ・ホンダでのF1デビューに繋がった。2017年のARTグランプリとのF2デビューシーズンには、わずか2度の表彰台で10位でシーズンを終えたアレクサンダー・アルボンは、2018年の最初の3ラウンドはDAMSと1戦ごとの契約という崖っぷちの状況でスタートした。
しかし、その後、残りのシーズンの契約を確保したアレクサンダー・アルボンは、4勝、4度の表彰台、3度のポールポジションを獲得してランキング3位でシーズンを終了。その印象的なパフォーマンスは、日産にフォーミュラEでのレース契約をオファーさせた。アレクサンダー・アルボンのパフォーマンスにはレッドブルも注目。最終的にアルボンは日産とのフォーミュラE契約を解消し、2019年にブレンドン・ハートレーの後任としてトロロッソ・ホンダからF1デビューを果たすことが決定した。すべては、シーズン開幕前にDAMSのマネージングディレクラーであるフランソワ・シカールに売り込んだことが転機だったとアレクサンダー・アルボンは振り返る。「1月か2月だったと思うけど、フランソワ(シカール)に電話して文字通り今年のシートを懇願した。僕にはそのための資金がなかったけど、それでも彼は僕を起用してくれた」とアレクサンダー・アルボンはコメント。「それ以降は、常にポイントを獲得して、チャンピオンシップに留まることが重要だった。大きなジェットコースターだった。最終的に3位だったのはちょっと残念だった。僕たちは2位で終えるに値すると思っているからね」「今年には満足している。すべてDAMSのおかげだ。GP3が自分の本来のペースだったと信じている(アルボンは2016年にシャルル・ルクレールに次ぐ2位でフィニッシュ)。去年のF2は様々な理由で計画通りに進まなかった。今年は2016年の続きだった」アレクサンダー・アルボオンは、バクー、バルセロナ、モナコで3戦連続ポールポジションを獲得して、タイトル候補として今シーズンをスタートした。来年、ウィリアムズでF1デビューを果たすジョージ・ラッセル、マクラーレンでF1デビューを果たすランド・ノリスに次ぐ、3位でシーズンを終えたアレクサンダー・アルボンは「3戦連続ポールは本当にクールだった」と語る。「際立っていたと思うし、生のペースに関しては僕たちは本当に強かった。シーズン終盤に少しフェードアウトしてしまったけどね」「バクーで初めてF2のフィーチャーレースで勝てたのもハイライトだった。ノーマルな勝利ではなかったけど、前に出られたのは物凄いことだった」アレクサンダー・アルボンは、憧れのバレンティーノ・ロッシのカーナンバー“47”の半分となる“23”をつけてトロロッソ・ホンダでF1デビューを果たす。