角田裕毅のF1アブダビGP フリー走行3回目は、不運が連続する厳しいセッションとなった。序盤にはランド・ノリスのアタックと交錯する形となってスチュワードの調査対象となり、続く中盤にはピットレーンでアンドレア・キミ・アントネッリと接触。車体右側面にダメージ疑惑が生じ、走行計画は大きく乱れた。
レッドブルは安全確認を優先してマシンを詳細チェックする判断を下し、角田裕毅はマシンを降りたままセッション終了。計10周でFP3を終えることとなり、アタック機会を失ったまま19番手という結果にとどまった。予選前にダメージ評価とセットアップ再構築が急務となる。序盤:アタック開始早々に“ノリスと接近” スチュワードが調査対象に角田裕毅はセッション序盤、アタック中のランド・ノリスが背後から急接近する場面に遭遇。角田裕毅はすぐに手を挙げて謝意を示したが、レーシングライン上で速度差が生じたことで、スチュワードは「インピーディング」として事後調査対象に指定。角田裕毅本人は大事を避けたものの、走行リズムを乱される立ち上がりとなった。中盤:ピットレーンでアントネッリと接触、車体側面にダメージ懸念セッション最大の不運は中盤に発生。メルセデスがアンドレア・キミ・アントネッリを送り出した瞬間、角田裕毅の横腹へと接触。アントネッリはフロントウイングを破損し、角田裕毅のマシンもサイドポッド〜フロアにかけてダメージの可能性が生じた。このインシデントは「アンセーフリリース」として正式に調査対象となり、角田裕毅は走行計画の再編を余儀なくされる。終盤:マシンチェックのために走行を中止、そのままセッション終了ピットレーンでの接触後、レッドブルは角田裕毅のマシン右側面――特にサイドポッドおよびフロア周辺――にダメージの可能性を確認。角田裕毅はマシンを降り、詳細チェックのためガレージで待機する判断となった。その結果、角田裕毅はセッションに復帰することができず、計10周のみでFP3を終了。最終順位は1分24秒693の19番手(+1.359秒)となり、アタック機会を完全に失ったまま予選へ向かう厳しい状況となった。FP3総括:不運が重なり“走行そのものが成立しなかった”セッションに角田裕毅のFP3は、・ノリスとの接近による調査対象化・ピットレーンでアントネッリと接触し、車体側面にダメージ疑い・その後の詳細チェックのため走行を中止し復帰できずという不運が連続し、本来のパフォーマンスを発揮する以前にセッションが事実上終了してしまった。計10周でFP3を切り上げたことでデータ収集は極めて限定的。レッドブルにとっては、予選までに車体状態を完全に把握し、セットアップを整えられるかが最優先課題となる。角田裕毅にとっても、「ダメージを残さず予選で本来の位置に戻れるか」が勝負の分岐点となる。
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