2026年にレースシートを失うことが決まった角田裕毅が、F1アブダビGPの木曜会見で現在の心境を語った。突然のレッドブル離脱を「もちろん残念でタフ」としながらも、今週末はこれまで通りチームのためにベストを尽くす姿勢を強調した。また、来年レースをしない実感がまだ湧かないとしつつも、マシン開発やチーム内部に関わることで新たな視点を得られる可能性に前向きな考えも示した。
さらに角田裕毅は、レッドブル昇格の経験やVCARB時代に自身が関わったマシンへの愛着、そして2026年以降の展望についても言及。「F1が僕の人生です」と語り、現時点でF1以外の競技へ転向する意志はなく、モチベーションの源はあくまでF1にあると断言した。Q レッドブル離脱をどうやって聞いた? 2026 年のプランは?カタールのレースの後に聞きました。もちろん残念ですしすごくタフです。ただ、来年レースをしないという実感がまだ完全にはありません。驚いたことに翌朝も大丈夫で、アブダビのことを考えていました。理想的ではありませんが、ここで僕がやることは全く変わりません。カタールでやろうとしたこと、できるだけ競争力を発揮してマックスを助け、自分とチームのために出来る限り上位でフィニッシュするだけです。Q 今後レースにカムバックするプラン B については?プラン B ですが・・・すべてマネージャーに任せてアブダビのことだけを考えているので、どうなるか見守ってみます。レースをしなくなった僕にとっては新たな経験ですし、サーキットで手足を動かせなくなるので寂しくなるでしょう。でも同時に、2 つのチームの近くにいることで新たな視点を見出せるし、いろいろ学べると思います。なのでポジティブに考えます。Q 今までセカンドドライバーは苦しんでいたけれど?何から始めましょう・・・VCARB の車はかなりいい車で、正直すごく楽しかったです。お陰で新しい車に乗り換えられたこともすごく良かったです。今回僕が学んだことは、レッドブルは伝統的に・・・まずそもそもマックスは現役最高のドライバーで、過去を見てもセカンドドライバーにはあまりヘルプがありません。彼はいつだってチャンピオン争いをしていて、そんな彼をチーム優先するのは当然のことです。その部分は完全に理解できますが、一方でセカンドドライバーにはより大きなプレッシャーがあります。でも同時にシーズン終盤にはチームからよりサポートを受けました。僕の状況の難しさは、おそらくチームが混乱している時期にチームに飛び込んだことも一因だと思います。それに今年は(レギュレーションの最終年で)すでに性能の戦いになっていました。予選で僕は何度か Q1 で敗退して、マックスは常に Q3 まで進み、ほぼトップ 3 に入っていました。その点だけを見るとすごく悪い結果です。ただ、ギャップを見ると多くは単純で、彼より 0.45 秒遅かったことはほとんど思い出せません。レースを重ねるごとにどんどん改良に向かいすごく進みました。僕はシーズン途中でチームに加入しましたが、彼は 4 年間あの車をドライブしています。それでこの僅差なのは以前のセカンドドライバーたちとは違う状況なので、その点では満足しています。状況を理解してチームに影響を与え始められるようになったので残念です。でも理解はできます・・・この終わり方には満足しています。Q チャンピオン争いでマックスを助ける?もちろんです。マックスとは常にいい関係を築いていますし、その関係はシーズンを通して良くなっています。彼はすごくオープンに意見を交わすし、チームにいるときに雑談も楽しみます。レースで彼を助けるチャンスがあれば間違いなく助けます。Q 来年について何か考えるとしたら?何か考えるとしたら・・・リザーブは理想的ではありませんし、何をどうすればいいのかまだ想像がつきません。これまでの人生の中で、1 年間レースをしないということはありませんでした。でもコース上にいないことで違う視点を持つことができるのは確かです。ガレージで全てのドライバーを見たり無線を聞いたりすることで視界が開け、新しいことが学べると想像します。それに関してはある意味楽しみでワクワクしています。とにかく神経を落ち着かせて、チャンスがあれば掴みます。今はそれを楽しみにしています。Q レッドブルに乗るチャンスを受けて後悔したことは?後悔は・・・全くないというわけではありません。VCARB の車はすごくいいです。あの車の一部は、このレギュレーションが始まったときから僕が一緒に開発してきたものなので、僕の DNA の一部が入っているので、ある意味自分の子供を放棄したみたいです。だから少し寂しいです。Q 他のカテゴリーで走ることは? インディーカーは好き?僕は 2 輪が好きです。マウンテンバイクのダウンヒルが好きですし、以前はモトクロスをやっていたのでそっちに転向するかもしれません。でもまあ考えてはいません。F1 が僕の人生です。まだ早すぎるとは言いませんが、僕のモチベーションは F1 だけです。今は他の競争に関してはあまり考えていません。ただ自分を解放するチャンスであれば何でもやります。なのでどうなるか分かりません。山で飛び回っているところでも会うかもしれません。
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