レッドブルの角田裕毅は、F1シンガポールGP予選でQ2敗退を喫した。前日までは一定の手応えを感じていたが、土曜は一転して苦戦。「全体的にグリップに苦労した。通常得られるはずのグリップを見つけられなかった。それが全体を通して欠けていた部分だと思います」と振り返った。角田裕毅はグリップ不足の原因について「どっちもですけど、どちらかと言えばフロントですね」と語った。
「FP3の時点で少し感じていましたけど、完全になくなったのはQ1からでした」と説明。セッティング変更の影響については「セッティング自体は昨日からあまり大きく変えていないです」さらにアンダーステアに悩まされたことも明かし、「それもなかなか直らなかったです。アンダーステアを抑えるためにサスペンションやウェイト配分などいろいろ試したんですけど、どれもうまくいかなかったです」と話した。Q1では黄旗の影響もあったが、「やるべきことをやっただけです。プッシュして、Q2に進めたのは良かったです」と冷静に対応。Q2では再びグリップ不足に苦しみ、最終的に15番手で予選を終えた。今週末のマシン仕様については、チームメイトとの差がフロントウイングにあると説明する。「僕の理解ではフロントウイングだけです」と角田裕毅はコメント。「でも今週末は全体的にグリップが足りていないです。大きな差ではないはずですけど、何かがあると思います。僕が古いフロントウイングを使っているのは、単純に新しいものが足りないからです」と語りつつ、「僕が今回足りなかったと感じたのは、その新しいフロントウイングが助けてくれる部分なんです」と付け加えた。また、セッションごとに変化するタイヤの挙動にも苦戦しており、「自信はありますけど、セッションごとにタイヤの挙動が全然違います。グリップの感覚も変わるし、それを引き出すのがすごく難しかったです」と説明。「理由は分からないです。特に間違ったことをしているわけでもないし、アウトラップの手順も問題ないです。自信を失っているわけでもないので、正直なところ何が起きているのか分からないです」と困惑を隠さなかった。一方でロングランには一定の手応えを感じており、「ロングランのペース自体は悪くないと思います。でも後方スタートになると、それを生かすのが難しいのが残念です」と語った。フェルスタッペンに比べてアップグレード導入が遅れている状況についても理解を示す。「シーズン初戦からそういう状況です。でもチームの方針は理解しています。今はチームメイトのマックスがタイトル争いをしていて、僕はそうじゃないので。ただ、スパ以降はだいぶ改善してきています。当時はもっと多くの面で差が大きかったです」と角田裕毅は述べた。最後に、マシンの理解度や改善について問われると「まだまだ道半ばです」と答え、「もちろん改善しています。でも今回はちょっと違う感じです」と、依然として難しい週末であることを示唆した。
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