レーシングブルズの来季F1ドライバーラインナップは、いまだ未確定のまま注目を集めている。候補としては、角田裕毅とリアム・ローソンの再タッグが浮上しており、チームは最後の決断を迫られる状況にある。レッドブルの判断を待つ立場にあるレーシングブルズでは、アービッド・リンドブラッドの昇格案も取り沙汰されているが、成長を見せている角田裕毅とローソンを起用し続ける選択肢も残されている。2026年に向けたドライバー起用は、依然として予断を許さない状況だ。
レーシングブルズは再び翌シーズンのF1ドライバーラインナップを最後に確定させるチームとなる可能性がある。彼らはまだシートが未確定の3チームのうちの1つである。昨シーズン、レーシングブルズは12月中旬まで待たなければならず、最終的にアイザック・ハジャーが角田裕毅とコンビを組むことを発表した。リアム・ローソンは、予定外のセルジオ・ペレスの代役としてレッドブルに呼び戻された。ローソンはその後、開幕から不調が続いたチームに第3戦で復帰し、角田裕毅にようやくチャンスが与えられた。しかしレッドブルは、来季角田裕毅を残留させるかどうか、まだ決断を下していない。2つのチームのラインナップは直結しているため、アラン・パーメインはレッドブルの決定を待ってから、自らのラインナップを確定させることになる。アルピーヌはもう1つの未確定チームだが、内部候補だけを検討していることを確認している。角田裕毅とリアム・ローソンのレーシングブルズ再タッグの可能性ここまでの予想では、アービッド・リンドブラッドが来季F2からステップアップしてレーシングブルズに加入するとされてきた。アイザック・ハジャーがレッドブルに昇格するとの見方が強いため、残りの1席を角田裕毅とローソンが争う構図だった。しかし、いまだ確定的な判断は下されておらず、マックス・フェルスタッペンのチームメイト2人も最近のレースで進歩を示している。ローソンは最初の10戦でわずか4ポイントしか獲得できなかったが、その後7戦で26ポイントを積み上げた。アゼルバイジャンGPではキャリア最高位の5位を獲得し、そのすぐ後ろに角田裕毅が続いた。また3列目に入る予選結果を残すなど、この週末は角田裕毅にとってレッドブルで最も完成度の高い走りとなった。リンドブラッドの昇格は依然として有力視されているが、『The Race』は彼がF2に残留する可能性も報じており、その場合は昨秋と同じくローソンと角田裕毅がコンビを組むことになる。マット・ビアは「レッドブルがリンドブラッドを2026年にレーシングブルズへ昇格させようと傾き始めた頃、角田裕毅もローソンも苦戦していた。しかし両者がここで復調すれば、レッドブルが彼らをそのまま残留させ、リンドブラッドをもう1年F2で鍛えると決めることも不可能ではない。ただしローソンと角田裕毅はそれを当てにするべきではなく、いまは“2人で1席を争う状況”と考える方が現実的だ」と語った。アービッド・リンドブラッドのF2での戦績リンドブラッドは直近のバクーでのレースを終えてF2ランキング7位につけている。実際にはレッドブルのジュニア筆頭株であるペペ・マルティの後塵を拝しているが、まだシリーズ初年度である。ファン・パブロ・モントーヤは、リンドブラッドはF1に準備が整っていないと考えている。息子のセバスチャンも同シリーズで走っているため、彼はリンドブラッドを注意深く観察してきた。最近の報道でも、レッドブル内部にリンドブラッドへの疑念があることが明かされている。若き才能に大きな期待を寄せる一方で、もう1年の準備期間が有益だと考える声もある。実績ある2人のドライバー、角田裕毅とローソンをレーシングブルズで起用し続けるべきだという主張には一定の説得力がある。しかし同時に、ヘルムート・マルコはトップチームで苦戦を経験した2人を保持することにあまり意味を見いださないかもしれない。