レッドブル・レーシングのF1チーム代表のローラン・メキースは、角田裕毅の最近の不振や結果不足にもかかわらず、チーム内でのシートが当面脅かされていないことを明言した。ここ数戦でのQ1敗退とポイント欠如の連続により、角田裕毅の去就を巡る憶測が浮上。次なるドライバー候補として、レーシングブルズのアイザック・ハジャーがマックス・フェルスタッペンのチームメイトに抜擢される可能性も取り沙汰されている。
しかしメキースはハンガリーGP週末のスカイスポーツF1のインタビューで、現時点での優先事項は角田裕毅の潜在能力を最大限に引き出す環境作りにあると強調した。「優先すべきは、角田にパフォーマンスを発揮するためのものを与えることだ。それが2つ目のシートに関しても優先事項であり、チームが集中していることだ。我々は数戦にわたって彼と共にさらなる一歩を踏み出す方法を模索している。スパでは非常にポジティブな結果が得られた」「ここ(ハンガリー)は全体的に難しい週末で、評価は少し難しいが、これまで見せてきたパフォーマンスを発揮できない理由はない。それこそが我々が今集中していることだ」マルコ「2026年の決定は後回し」レッドブルのモータースポーツ顧問ヘルムート・マルコは、2026年のドライバーラインアップ決定はまだ先になると明言し、これまで通り夏休み後に評価を行う方針を繰り返した。「我々のドライバー評価は伝統的に夏休み後に行われる。現時点ではすべてがオープンだ。ポジティブな面もネガティブな面も含め、パフォーマンスを見ている」マルコは、角田裕毅が直近の結果こそ伴っていないものの、依然として改善の兆しを見せていると語る。「これまでで最も近づいた、0.1秒差だった。しかし残念ながらQ1で敗退してしまった。彼は前進している」角田裕毅「フェルスタッペンとの差は縮まっている」角田裕毅はスパで投入されたフロアのアップグレードが、今季のチーム進歩における転機となったと語った。「ここまでのシーズンを振り返ると、かなりポジティブに捉えられます。特にスパで新しいフロアが導入されてからは進歩がありました」「マックスとの差は縮まってきています。実感としてはまだ遠く感じるかもしれませんが、データ上では彼との差はわずか0.1秒です。他の多くのドライバーが彼にここまで迫れるとは思いません」メキースとマルコの発言はいずれも、短期的な入れ替えよりも長期的な成長を重視していることを示している。角田裕毅の焦点は、その速さを安定したポイント獲得につなげることにあり、チーム首脳陣は依然として彼の能力に期待を寄せている。