角田裕毅は、F1エミリア・ロマーニャGPの予選で「不必要で愚かなクラッシュ」を喫したことについてレッドブルF1に謝罪し、決勝レースでは最後尾からのスタートを強いられることになった。イモラ・サーキットで行われた予選Q1、角田裕毅はRB21のコントロールを失い、イン側のウォールに激しく衝突。セッション途中でストップを余儀なくされた。
角田裕毅は予選終了前にメディカルセンターでの念のための検査を受け、問題なしと判断されて解放された。レッドブル・レーシングのマシンで起きたこのアクシデントについて、角田裕毅は「自分の責任だ」と認めた。「はい、本当に馬鹿でした……あんなふうにプッシュしてしまって」と角田裕毅は語った。「今回、マシンには多くの変更を加えていたんです。なので、自分でもまだ完全に理解できていない状態であそこまで攻めるのは、正直無謀でした」「序盤であそこまでプッシュする必要はまったくなかったと思います。本当に不必要なミスでした」今回の事故は、フリー走行3回目(FP3)で十分な走行ができなかったことも背景にある。セッション中にバランスを見失い、適切なデータを得られないまま予選に臨んでいた。「FP3は正直言って“P-どこ”って感じで、何もつかめなかったです。でも、ターン2と3まではすごくいい感触だったんですよ」クラッシュの直後、まず感じたのは「とても恥ずかしくて、がっかりして、イライラする気持ち」だったという。今回のアクシデントは、角田裕毅にとって2021年イモラ以来、4年ぶりとなるQ1クラッシュだった。「正直、ちょっと“ヒーローになろう”としすぎました。1セットのタイヤでQ1を突破しようと無理をしてしまって……あれは必要な判断じゃなかったと思います」「プレッシャーは感じていません。レッドブル・レーシングのチームは、なるべく自分がプレッシャーを感じないようにサポートしてくれていて、それは本当に感謝しています」「ただ、マシンに大きな変更を加えた状態で、その挙動が高速・中速・低速の各コーナーでどうなるかっていうのは、走ってみないと分からない部分もあるんです。そういうときは段階を踏んで慣れていく必要があるのに、今回はそれをしなかった」「自分としては“いける”という自信はあったんですけど、正直に言うと、まあ言い訳になるんですけど……経験不足というか、変更を加えたあとのマシンの反応が想定外でした」「でも、どうしてああいうコーナリングになってしまったかの理由は、今は分かっています」クラッシュによる損傷は深刻で、RB21はパルクフェルメ規定を超える修復が必要になる可能性が高い。角田裕毅はピットレーンスタートとなる見通しで、モナコGPを控えたこのタイミングでのミスは、本人にとっても精神的に痛い。「まだチームのみんなとは話せていないんですけど、今の自分にできるのは謝ることだけです」「メカニックの方たちには本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。明日までにクルマが直っていることを祈っていますが……あれはチームにとっても不必要な出来事でした」一方、レッドブル・レーシングのチームメイトであるマックス・フェルスタッペンは、予選2番手を獲得。マクラーレンのオスカー・ピアストリに続き、決勝ではフロントローからのスタートとなる。
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