角田裕毅は、レーシングブルズがイモラ・サーキットで実施したプライベートテストで2025年のF1シーズンにむけて初走行を行った。レーシングブルズは、チームの拠点から近いイモラ・サーキットで1月21日(火)から23日(木)の3日間にわたってプライベートテストを実施、TPC(旧車)規則にしたがって、2023年のアルファタウリAT04が使用されている。
アルファタウリAT04は、商業的な観点からスポンサーロゴが外され、昨年の最終2戦を戦ったスペシャルカラーリングが施された。今回の走行はドライバーレーシングの意味合いが強く、特に2日目に走行した角田裕毅のチームメイトとして今年デビューを果たすアイザック・ハジャーにとってはF1マシンでの走行経験を積み、コース上での作業一緒に働くテクニシャンたちと打ち解け、ステアリングホイールとコンピューターで何度も調整する最新のシングルシーターが必要とするプロセスに慣れるための貴重なものとなる。3日目には岩佐歩夢が走行を担当する。角田裕毅が担当した初日は、朝からアスファルトは湿っていて、インターミディエイトタイヤには最適なコンディションだったが、角田裕毅はウェットタイヤはフルウェットのみで、レーシングラインを乾かすために15周ほど走った。角田裕毅がソフトコンパウンドのスリックタイヤを装着できるほどアスファルトが乾いたのは、ランチストップの後だった。レーシングブルズのエンジニアたちはコンディションの好転を利用し、3周のドライラップのシミュレーションを行った。1分37秒台ペースでスタートし、徐々に1分27秒86まで落ちていった。その後、プッシュ・ラップとクール・ダウン・ラップが交互に繰り返され、スティントの最後にはピット・ストップ・テストも行われた。角田裕毅が1分21秒25というタイムを記録したのは、この日の天候を考えると非常に興味深いものだった。日没前、レーシングブルズは一連のピットストップを行い、ピットレーンへの進入からリミッター解除までをシミュレーションした。AT04を駆る角田は、インとアウトを除いて57周を重ね、ほぼグランプリ1回分の距離を走破した。