角田裕毅は、F1アゼルバシジャンGPでRBのレースエンジニアが「チームワーク」と呼ぶ理由により、1周目に大きなダメージを負ったにもかかわらず走り続けた。1周目にランス・ストロールと衝突した後、RBは角田裕毅にチームメイトに追い越させるよう指示し、他のドライバーがRBを追い越そうとする中、彼をコース上に残した。チームはその周でピットストップさせてほしいという角田の要請さえ拒否した。
角田裕毅がようやくピットインし、最後尾に落ちた後、RBはリタイアを選択した。『もっと早く連絡せずに申し訳ない』とレースエンジニアのエルネスト・デシデリオは言った。『チームワークを重視していたんだ』角田裕毅のマシンは、レースの1周目、ターン4でストロールが追い越しを試みた際に損傷した。角田は3周目まで他のドライバーに追い抜かれることなく走行を続けたが、ランド・ノリスとニコ・ヒュルケンベルグに追い抜かれた。その後、チームはチームメイトのダニエル・リカルドを先行させるよう指示し、彼はそれに従った。同じ周回でルイス・ハミルトンとピエール・ガスリーが彼を追い抜いた。しかし、ザウバーの2台は、エステバン・オコンのアルピーヌに追いかけられ、前を行く車に周回あたり1秒以上遅れをとっていたが、それでも角田を追い抜くことはできなかった。10周目までに前方のマシンがピットストップを開始し、RBは角田裕毅にフランコ・コラピントと競り合えるチャンスがあるかもしれないとアドバイスした。しかし、ウィリアムズのドライバーはピットアウト時に角田のマシンより数秒先行していた。角田裕毅はここでピットストップを要求したが、RBはこれを拒否した。角田がさらに懇願した結果、12周目でようやく合意に達したが、コースに戻った直後に再びピットインしてリタイアするよう指示された。この時点で、RBは角田裕毅に、ダメージにより競争力のないラップタイムであったにもかかわらずコース上に留まらせていたのは、「チームワークを少し試してみたかった」ためだと明かした。コース上に角田裕毅の車を残すことは、RBにとってリスクの高い決断だった可能性がある。昨年、チーム(当時アルファタウリとして知られていた)は、スプリントレース中にチームメイトのニック・デ・フリースと衝突した後、角田のマシンを安全でない状態でコースに戻したとして、スチュワードから5,000ユーロ(約80万円)の罰金を科された。角田裕毅 2024年F1アゼルバイジャンGP 無線メッセージ1周目:2分03秒649角田 ダメージがないか確認してくれ。右リアだ。デシデリオ 了解。デシデリオ 7速に入れろ。DRS使用可能だ。2周目:1分51秒648デシデリオ オフセット3。デシデリオ 9コーナーに進入できる。リアフロアに少し負荷オフセットが見られる。3周目:1分53秒328デシデリオ 裕毅、ダメージをかなり拾っている。角田 クソ...デシデリオ ダニエルを行かせろ。角田 まだレースはできるよね?デシデリオ ああ、積載重量がかなり減っている。ダニエルを追い越させよう。角田 (不明瞭)デシデリオ そうだ、頼む。※2台の車が右から角田を追い越し、ターン1に接近。4周目:1分53秒997デシデリオ 1台の車がターン3でイン側から角田を追い越し。聞こえている。デシデリオ モード6、モード6。 可能ならオフセット4で。※角田がターン1でコースを飛び出した。7周目:1分51秒075デシデリオ 君は与えられたものを使ってよくやっている。 その調子で続けてくれ。8周目:1分50秒887デシデリオ マルチ B1 7番手。11周目:1分52秒485デシデリオ コラピントと競っているかもしれない。今、ピット出口にいる。角田 タイヤ交換が必要だと思う。デシデリオ 了解した、裕毅。角田 可能ならこの周回で。デシデリオ ダメだ、ダメだ、そのまま。デシデリオ 4速に入れられるなら4速に入れろ。角田 この周回でどうかな。デシデリオ そのまま走れ。そのまま走れ。※角田はターン1で内側からザウバーに追い抜かれる。12周回:2分01秒304角田 メイト...デシデリオ マルチB1 ポジション1。デシデリオ 裕毅、ボックス。ボックス、ボックス、ボックス。ピットレーンでオフセット2。13周:2分11秒939デシデリオ ピット出口でボッタスと競っている。14周目:2分05秒900デシデリオ ダメージが大きすぎる。マシンをリタイアさせなければならない。本当に申し訳ない。デシデリオ だから、この周回でピットインする。イライラするだろうが、仕方ない。デシデリオ 裕毅をボックスさせてリタイアさせる。角田 少なくとも調査中なのか?デシデリオ 残念ながら、現時点では調査はされていない、裕毅。 フラストレーションが溜まるのは分かる。デシデリオ もっと早くに連絡できなくて悪かった。 チームワークを重視していたんだ。 クルマの状態は、降りてみれば分かるだろう。 右のサイドポッドに大きな穴が開いている。 本当に申し訳ない。