角田裕毅は、日本人ドライバーがF1世界チャンピオンになるという夢を叶えたいのであれば、レッドブル組織を離れざるを得ないかもしれない。ホンダが育てた有望な才能である角田は、2021年にアルファタウリ(現RB)でF1デビューを果たした。それ以来、この日本人ドライバーは一貫して称賛に値するパフォーマンスを発揮し、チーム無線のやり取りでも大幅な改善を見せている。しかし、レッドブルの将来の計画にはこの24歳のドライバーは含まれていないようだ。
レッドブルが2023年に角田裕毅のパートナーとしてニック・デ・フリースと契約したとき、多くの人が元フォーミュラEおよびフォーミュラ2チャンピオンがアルファタウリで圧倒的な強さを見せると予想していた。しかし、角田裕毅は期待を上回り、チームメイトを上回るパフォーマンスを見せてパドック全体を驚かせた。そして今シーズン、経験豊富な8回のレース優勝者であるダニエル・リカルドをも上回ったことは注目に値する。今シーズンの角田裕毅のトラック上でのパフォーマンスは、彼の並外れたスピードと成熟度の証しだ。しかし、この24歳のドライバーが来シーズン、レッドブルでセルジオ・ペレスの後任になる可能性は低いようだ。したがって、モータースポーツの頂点でのキャリアを救うために、角田はレッドブル組織との関係を断つ時期が来ているのかもしれない。ホンダとレッドブルの提携が、角田裕毅の2021年のF1参入を後押ししたことは間違いない。24歳のドライバーは、RBに多額の資金援助をしていると報じられているホンダの支援を受けていると考えられている。しかし、ホンダが2026年にアストンマーティンに移行するため、レッドブルは姉妹チームに角田を留めておく真の動機がなくなるだろう。レッドブル・レーシングは、マックス・フェルスタッペンの横に並ぶ角田裕毅の昇格に興味を示さなかった。さらに、レッドブルにはリアム・ローソンなど、フルタイムのシートを確保する機会を待っている有望な才能が他にもいる。したがって、今後の数シーズンで角田裕毅がレッドブルから移籍し、レッドブルのジュニアドライバーが起用されるのも不思議ではない。以前、角田裕毅が2026年にアストンマーティンのシートを争っているという噂があった。しかし、フェルナンド・アロンソがシルバーストーンを拠点とするチームとの契約を更新したことで、状況は複雑化した。その結果、角田がF1でのキャリアを守るためにハースに移籍する意向があるという噂が浮上した。角田自身も、レッドブルから保証が得られなければライバルチームへの移籍を検討する用意があると認めている。現状、RBはコンストラクターズ選手権で6位につけており、レッドブルとアストンマーティン以外で移籍の可能性があるハース、ウィリアムズ、アルピーヌ、ザウバー/アウディは戦闘力はRBに及んでいない。レギュレーションが変わらず、各チームが新世代マシンの開発にシフトすることから、2025年も状況はそこまで大きく変わることはないだろう。2025年も角田裕毅がRBに残留する可能性は高い。だが、ホンダがアストンマーティンに移行する2026年に角田裕毅は突然レッドブルから切られ、F1グリッドに居場所を失うことになる可能性がある。したがって、ハースのような小規模チームへの移籍は角田裕毅にとって前進を意味するものではないだろう。だが、それは角田にF1に留まり、グリッドの残りの人たちに自分のスキルを披露する機会を与えるだろう。レッドブルから距離を置くことは、角田がグリッドの最前線で競争する道を開くことになるかもしれない。