角田裕毅がアストンマーティンの2台を抑えて8番グリッドを獲得したF1オーストラリアGPの予選パフォーマンスに、レッドブルF1のアドバイザーであるヘルムート・マルコも称賛の声を送らざるを得なかった。レッドブルは2025年のドライバーにジレンマを抱えている。セルジオ・ペレスの契約が今季限りで満了を迎えるなか、RBの角田裕毅とダニエル・リカルドはレッドブル・レーシングへの昇格を狙い、その背後ではリアム・ローソンがチャンスを伺っている。
そのため、角田裕毅とダニエル・リカルドは、レッドブル・レーシングの潜在的なスポットにふさわしい存在であることを証明するというプレッシャーは高まっている。しかし、RBは開幕2戦でポイントを獲得できておらず、ヘルムート・マルコは、角田裕毅は予選では速さを見せるもののレース、リカルドに関しては両方が『遅すぎる』とのレッテルを貼っていた。そんな中、アルバート・パーク・サーキットでの予選で角田裕毅は前戦に続いて2戦連続でQ3進出を果たし、両ドライバーにミスはあったとはいえ、アストンマーティンの2台を抑えて8番グリッドを獲得。この角田裕毅のパフォーマンスをヘルムート・マルコも認め、角田は常にペースがあったと称賛した。「彼は再びトップ10入りを果たした。それは信じられないほどの成果だ。彼はミスをすることなく常にそこにいた」とヘルムート・マルコはServusTVに語った。「スピードはあるので、彼がポイントを獲得できることを願っている。最初の2レースはそうだった。トップ5チームは非常に強力なので、なんとかそこに入ることができるたのは素晴らしいことだ。信じられないほどの成果だ」一方で、ダニエル・リカルドは、Q1でトラックリミット違反でのタイム抹消もあり、18番手で敗退を喫した。リカルドのF1キャリアは最後の段階にあるようで、彼の心には疑惑が忍び込み始めている。ダニエル・リカルドは、2024年のベストラップでさえ角田裕毅よりも遅かったと感じており、自分が角田のパフォーマンスに及ばないことに「困惑している」と認め、自分のラップに満足していたにもかかわらず、なぜ角田のペースに追いつくことができなかったのかに驚いている。「僕としては、すべてを出し切った感じだった。でも、裕毅と比べると、まだ十分ではなかった」とリカルドは語った。「あのラップがどういう意味なのか、自分でもわかっていた。だから、『ああ、いいラップだった』と思ってラインを越えたんだ。もちろん、タイムは削除されたけど、ラップ自体は間違いなく今年最高の予選ラップだった」とリカルドは語った。