角田裕毅は、ドライバーの形成期に「道を見失う」ことを止めてくれたアルファタウリF1のチーム代表を辞任する“最大のサポーター”であるフランツ・トストに敬意を表した。トストはかつてトロ・ロッソとして知られていたファエンツァの指揮官として18年間を過ごした。レッドブルのジュニアチームとして、トストはセバスチャン・ベッテル、マックス・フェルスタッペン、ダニエル・リカルド、カルロス・サインツ、アレックス・アルボンを育てた。
また、2024年に同チームで4年目のシーズンを戦う角田裕毅の大きな支援者でもある。角田裕毅は、トストの“バックアップ”が彼が正しい道を歩むための鍵だったと考えている。「フランツがいなければ、僕はここ(F1)にいなかったと思います。彼は、毎レース多くのアドバイスをくれました」と角田裕毅は語った。「悪い時も、良い時も、僕たちは喜びや悲しみを分かち合ってきました。彼は常にチームの最大のサポーターです」「彼はいつも私の才能、スピード、すべてを信頼してくれています。1年目の苦しんでいたシーズン前半でも、彼は僕ならできると信じてくれまいた。そういった充実したバックアップがなかったら、ドライバーとしてこれほど成長することはできなかったと思います」「おそらくもっと焦って、進むべき道を見失っていたでしょう。その時の彼の対応は本当に助けになりました」角田裕毅のF1での将来が不透明な時期があったとき、トストは割って入って、「F1ドライバーがトップレベルで競争できることを証明するには3シーズンが必要」だと語った。これが妥当なスケジュールだったのかとの質問に、角田裕毅は「1年目はいろいろな理由がありましたが、特にシーズン前半はパフォーマンスを発揮できませんでした」と語った。「でも、昨年から調子が上がってきて、自信がついてきました。今はただ速いだけではなく、完全なドライバーになることにもっと集中しています」「また、成長のためにフィードバックを与えることや、困難な状況でどれだけ成熟できるか、それが僕の目標です」「毎年、自分の弱点を見つけることができます。それは良いことであり、それに取り組むだけです」トスト在任中、チームは2008年イタリアGP(ベッテル)と2020年イタリアGP(ピエール・ガスリー)を制した。しかし、アルファタウリは2022年にグラウンドエフェクトレギュレーションが導入されると、コンストラクターズ選手権で6位から9位に転落。その後、積極的なアップグレードが功を奏し、シーズン終盤には8位まで順位を上げたものの、シーズン中盤は最下位に沈んだ。トストはエアロダイナミクス部門に変更を加えて低迷を食い止めたが、昨年レッドブルの共同オーナーであるディートリッヒ・マテシッツが死去し、経営陣が交代したことを受け、4月下旬に長年務めたボスの退任が発表された。後任にはフェラーリのスポーツディレクター、ローラン・メキースが就任する。