角田裕毅はF1オランダGPの予選セッション中にルイス・ハミルトンをブロックしたとして、スチュワードから決勝での3グリッド降格ペナルティを科された。ハミルトンはQ2終盤で角田裕毅に抑えられたように見え、タイヤのオーバーヒートも重なりポールポジション争いに進出することはできなかった。
両ドライバーから話を聞き、さまざまなビデオ映像やデータを確認したスチュワードは、角田裕毅がこの状況を回避するためにもっとできることがあったと判断し、前述のペナルティを科した。これにより角田裕毅は14番グリッドから17番グリッドに降格し、ハースのニコ・ヒュルケンベルグ、アルファロメオの周冠宇、アルピーヌのエステバン・オコンが昇格する一方、7度のワールドチャンピオンであるハミルトンは13番手のままとなる。スチュワードの報告書には「角田はターン13の出口でドライのレーシングラインにいてファストラップの準備をしており、スピードが十分に上がっていなかったため、ハミルトンの妨害となった」と書かれている。「角田は、他車に抜かれたため、ギャップを取り戻すためにスピードを緩めずにいたと説明した。スチュワードの意見では、角田には明らかにラインから外れる能力があり、したがってこの妨害は不必要であった」予選直後、メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、角田裕毅の行為を「かなり醜い」として、角田にペナルティを課すよう求めた。「ルイスはウイークを通じて本当にいいペースだったと思うし、トラフィックのせいで(安全に)Q3進出を果たせなかったのは本当に痛手だ。彼にはそれが当然だった」とヴォルフは語った。「角田はナイスガイだが、ルイスのクイックラップを妨害し、ドライラインから動かなかった。彼はインサイドでダイブし、それほどコストはかからなかったように見えたが、ドライラインからウェットラインに行き、またドライラインに戻るのにコストがかかった。コンマ1秒あれば彼はQ3に進めたと思う」ハミルトンとアストンマーティンのランス・ストロールが関与した別の妨害行為とされる事件では、スチュワードからそれ以上の措置は取られなかったが、ターン2でオスカー・ピアストリとカルロス・サインツが接近した件では、サインツは懲戒処分となり、フェラーリは5000ユーロの罰金を科された。