ホンダF1の育成ドライバーである角田裕毅は、FIA-F2 最終戦(第12戦)バーレーンのレース1でポール・トゥ・ウインでランキング5位以上を確定し、スーパライセンス取得の条件を達成した。それでも、F2の最終戦にこれまで通りしっかり準備していくと語る。FIA-F2選手権は最終戦となる第12戦を迎えた。前戦から続きバーレーンでの大会だが、コースは変更され、外周をつないだ1周3.543kmの短いレイアウトとなる。
レース1は、現地時間午後3時10分に、気温26℃、路面温度33℃のコンディションでフォーメーションラップがスタートした。ポールポジションを獲得した角田裕毅(カーリン)は、好ダッシュを決めたが、1コーナーで後続に先行を許し、3番手で1周目を終えた。上位2台との差を保ち、2番手との差を詰めながら周回を重ねると、16周を終えた時点でピットインして、ハードタイヤに交換する。素早いピット作業で、ピットアウト時には先にタイヤ交換を終えた同じ戦略の上位車をアンダーカットしたが、18周目にペースが勝る2台にポジションを明け渡し、12番手となる。レース後半、タイヤ戦略の異なるマシンがタイヤ交換を行い、ポジションは上昇。30周目に全車がタイヤ交換を終えると、角田裕毅は3番手となった。タイヤマネージメントをうまく行った角田由紀は、レース終盤でもペースが衰えず、36周目に2番手をパスしてポジションを上げる。その後もペースを上げてトップとの差を詰め、激しいバトルの末、44周目にオーバーテイクを決めてトップに立った。レース最終盤、ペースを保った角田裕毅は後続との差を徐々に広げ、48周のレースをトップでチェッカーフラッグを受けた。今季3勝目を挙げた角田裕毅は、ポールポジションの4ポイントと合わせて29ポイントを獲得。186ポイントでランキング3位に再浮上し、6位との差が37ポイントとなったため、ランキング5位以上が確定し、目標だったスーパライセンス取得の条件を達成した。「スタートはやや微妙な感じでしたが、ポジションを守って1コーナーまでは行けました」と角田裕毅は振り返る。「インを空けてしまってポジションを奪われましたが、先週のこと(接触してパンク)もあるので、あまり無理をしないようにしたのと、ペースには自信があり、自分のタイヤマネージメントを信じてレースを進めました。タイヤ交換後、前の2台のペースは速く、あれではタイヤは持たないだろうと思ったので、こちらはタイヤを温存して離されないように走行しました」「終盤、思った通り前のペースが落ちてきたので2台を抜き、最後は引き離すペースがありました。スタートでインを空けてしまったのはミスですが、それ以降は攻めとタイヤマネージメントのメリハリをつけてレースができ、優勝することができて満足です」「目標としていたスーパーライセンスを得られるランキングを決められてうれしいのですが、まだあと1レースあるので、今は最後のレースに向けてこれまで通りの準備をして臨むことに集中します」
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