ウィリアムズは2026年シーズンの序盤から苦戦を強いられているが、その原因は単なる重量過多ではないことが明らかになっている。プレシーズンの段階から、FIAのクラッシュテスト対応の影響でシャシーが大幅に重いとの噂が広がっていたが、現在ではチーム内部でもそれが事実であると認められている。
しかし、その“25kg前後”とされる重量問題以上に深刻な課題が、マシンの挙動そのものに存在している。重量より深刻な「リアの浮き上がり」問題ジェームス・ボウルズは、軽量化自体は技術的に難しくないとしながらも、コスト制限の中で段階的に進める必要があると説明している。つまり、重量問題は時間をかければ解決可能な領域にある。一方で、より根本的な問題として浮上しているのが、マシンのバランスと挙動だ。アレクサンダー・アルボンはこう語っている。「重量のせいにはできない。マシンには何かおかしなことが起きている」「最大の問題は何をしても解決しないことだ。コーナー中盤でリアが浮き上がる」この“リアの浮き上がり”とは、コーナリング中に内側のリアタイヤが過度に軽くなり、場合によっては路面から浮いてしまう現象を指す。これによりメカニカルグリップが低下するだけでなく、空力バランスも崩れ、マシンは極めて不安定で予測不能な挙動を示すようになる。複合的な問題がFW48を苦しめるカルロス・サインツJr.もまた、この問題をより広い視点で捉えている。「僕たちは遅すぎる。想定していた位置と比べても、期待していた位置と比べても遅すぎる」「正直に言って、改善が必要だ。あまりにも多くの分野で問題を抱えている」アルボンも同様に、問題が単一ではないことを強調している。「バランスの問題がたくさんあるし、十分なダウンフォースも得られていない。複数の要因が重なっている」早急な対応が求められるウィリアムズ中国GPでは複数のリタイアに助けられながらも、サインツはなんとかポイント圏内に食い込んだ。しかし、現状のパフォーマンスではQ1突破すら困難であることは明白だ。「楽観的でいないといけない。そうでなければ、このシーズンは非常に長く感じることになる」「小さな成果や進歩に集中する必要がある。今のままではまったく足りない」重量削減という“見える問題”の裏に潜む、挙動とバランスの根深い欠陥。ウィリアムズF1にとって、真の戦いはここから始まる。