ウィリアムズは、FIA(国際自動車連盟)に対してメルセデスがカスタマーチームに供給するF1パワーユニットがワークスチームのものと同一ではないと主張したとの報道を完全否定した。今年初め、FIAはエンジンメーカーに対し、カスタマーチームはワークスエンジンと同じソフトウェアとパワーユニットモードに制限なくアクセスできなければならないとの技術指令書を発行。
またカスタマーチームは、特定のサプライヤーと商業契約を結んでいない限り、ワークスチームと同じ燃料・潤滑油を受け取らなければならないと定めた。レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、ルノーから提供されるF1パワーユニットがワークスチームと同等であることを疑問に思ったことはないと述べ、技術指令書を発行された背景について「クレア・ウィリアムズに聞きにいくといい」と語っていた。メルセデスは、ワークスチームに加えて、ウィリアムズとフォース・インディアにカスタマーパワーユニットを供給している。これを受け、ウィリアムズは、第2回F1バルセロナ合同テストに先立って声明を発表。副チーム代表を務めるクレア・ウィリアムズは、チームがメルセデスから供給されるF1パワーユニットに疑問を抱いたことはないと強調し、この問題の収束に動いた。「最近、報道陣に寄せられたコメントとは対照的に、我々はメルセデスAMG-HPPが提供するパワーユニットの同一性について疑問を呈したという提案を完全に否定させていただきたい」とクレア・ウイリアムズはコメント。「我々はメルセデス、フォース・インディア、そして、我々自身が使用しているパワーユニットは、ハードウェアとソフトウェアの両方について同一であると絶対的な自身を持っています」「我々はメルセデスと専門的かつ個人的にも素晴らしい関係を築いています。我々の焦点は優れた作業関係を継続し、新シーズンにむけて今週末のバルセロナでのテストに準備することです」メルセデスには、例えば予選でパワーアドバンテージを得るために特定のエンジンモードのロックを解除する機能があるとされており、巧妙なオイル燃焼でパワーブーストを得ていると考えられている。しかし、メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは、パワーユニット操作方法はすべて同じだと主張している。燃料仕様もワークスチームとカスタマーチームとでは同じだと述べた。「カスタマーと我々のモードは同じだ。違いはまったくない。彼らはワークスチームと同じマイレージ配分があり、まったく違いはない。そこに疑惑があっても、我々に何らかの影響を与えることはないのは確かだ」「6台のクルマでモードとエンジンカリブレーションを共有することは、カスタマーとワークスチームとの間で異なるエンジン仕様を走らせるよりも我々の学習曲線を鋭くしていると確信している。我々全員が同じ燃料を使用している。なぜなら我々は1つの仕様の燃料でエンジンを測定しているからだ」