ウィリアムズは、すでに9月から2018年マシンの開発に焦点を移行しているとチーフテクニカルオフィサーを務めるパディ・ロウは述べた。V6パワーユニット初年度の2014年には強力なパフォーマンスを発揮したウィリアムズだが、翌年以降、開発面でライバルに先行を許してきた。そこで、2018年にむけてウィリアムズはマシンのデザイン哲学を“大幅に変更”するという決断を下した。
パディ・ロウは、ヨーロッパラウンドが終了した9月末から2018年の開発に焦点を当てており、2018年の方向転換が今シーズに妥協をもたらしたことを認める。「我々は1ヵ月以上前に来年に関連するものだけをクルマにもたらすというモードに入っている」とパディ・ロウはコメント。「現在、我々がやっていることは主に2018年を対象にしており、これ以上、大幅な変化は見られないと考えている。今後のレースでもいくつかのものは持ち込むが、大がかりなものではない」「9月以降に我々が持ち込んでいるアップデートにはすべてそのような特徴がある。デザインの機能として来年を意図しているので、バランスは通常のものとは非常に異なる」2014年以降ウィリアムズでレースをしているフェリペ・マッサは、チームは過去3シーズンでいずれも期待通りのクルマを開発できていなかったと語る。「初年度はOKだったけど、それ以降は今と同じだった。シーズンを通しての開発は僕たちが期待していた効果は発揮しなかった」とフェリペ・マッサはコメント。「今年は良いスタートを切ったけど、他チームのように改善しなかった。去年、僕たちは何も理解していなかった。他チームがやっているように一年を通してクルマを改善させることができなかった。2015年も同じだった」「今年も同じだ。僕たちは多くのものを持ち込んだけど、うまく機能しなかった。チームは機能しなかった理由を理解して、いくつかを変更しなければならなかった」「僕たちはまだ同じパーツを搭載しているけど、今は状況ははるかに良くなっている。バルセロナからモンツァ前までのレースはシーズン開幕時とおそらく同じクルマだった。今、僕たちは他チームに追いついてきているけど、それでは遅すぎる」ウィリアムズは、7月のF1オーストリアGPで大幅なアップデートを持ち込んだが、いくつかのレースでは期待通りに機能しなかった。パディ・ロウは、FW40の空力アップデートはすべてダウンフォース予測値を届けてはいるものの、クルマのセットアップのパラメーター内で正しく機能させるのが難しいときがあったと語る。「実際にうまく機能しないものはなかった。今年もたらしたアップグレードで前進しなかったものはない。だが、セットアップという点でベストを引き出すには一連の実験を行う必要があった」「我々は順位を落としたが、それは物事が機能しなかったからではない。本来やるべきスピードで開発できなかったからだ」