ウィリアムズ FW31は、一見シンプルに見えるデザインだが、細部は非常に凝った作りとなっている。FW31は、フロントノーズの処理とサイドポッドの特徴的なデザインを採用してきた。FW31でまず目につくのは、ペリカンのくちばしのようなノーズコーン形状。ノーズは、これまで発表されたマシンと比べると低めで、比較的低い位置に設定されている。
フラップは一枚だが、エンドプレート付近には、可変フラップが取り付けられている。なめらかな形状のエンドプレートにはカスケードウイングが装着され、フロントホイール周りの気流を整える。 サイドポッドは、新しいレギュレーションを論理的に解釈している。エギゾーストと冷却口付近でコークボトル形状に絞り込まれるまで、ショルダーラインは高く設定されており、両サイドにフェンスを作り出している。ポッドウイングは、フロアの先端に取り付けられ、バージボードに近づけれれている。ノーズ下のスプリッターは、フロアの上下に気流を導くことを狙い、マクラーレン同様、T字型のフェンスが装着されている。 インダクションボックスも特徴的。FW30ではフェラーリのアイデアを真似て吸気口自体をふたつに分けていたが、FW31では、2つの吸気口が設置された。これにより、メインの吸気口は小型化され、ヘルメット後部の気流に貢献する。主要諸元表:ウィリアムズ FW31