マーク・ウェバーは、F1引退という決断を促したのはモチベーションの低下だったことを認め、ポルシェとの契約は、自身のキャリアの今のフェースにとって理想的だと明かした。残るオースティンとブラジルの2戦は、10年以上にわたりF1に参戦し、9勝と40回の表彰台フィニッシュを遂げたマーク・ウェバーにとってF1キャリア最後の2戦になる。
2014年、マーク・ウェバーは、LMP1カテゴリーに復活するポルシェとともにWEC世界耐久選手権に参加する。だが、マーク・ウェバーはすでに昨年からF1引退について考えていたと認める。「ポルシェは2013年に向けて僕を欲しがっていたけど、僕にはまだ準備できていないと伝えた」「でも、その年(2012年)の間に僕は変化について考え始めた。レッドブルにはもうとても長い間在籍していた。何か他のことを考えるものだ。それが人間の特性だ」マーク・ウェバーは、フェラーリ移籍も働きかけたことを認めるが、最終的には昨年のクリスマスにF1引退を決意したという。もう一つの要因はフィットネスだとマーク・ウェバーは語る。「多くの人が僕と一緒にトレーニングしてきたけれど、ほとんど2年もしないうちにいなくなってしまう。僕はフィットネスをキープするためにモチベーションを必要としたことは一度もなかった」「でも、この一年でその衝動がなくなってしまった。自分自身にその理由を問わなければならなかった。そして、はっきりした。『マーク、お前はもう19歳ではない!』とね」マーク・ウェバーは、次第にF1以外のことをしたいという欲求が増してきたと述べた。「僕の場合、理由はとても個人的なものだ。家族や両親、友人たちともっと多くの時間を過ごしたい。突然、それまではなかったことがレーダーに引っかかった」「よく他のスポーツマンがモチベーション低下の問題について話しているのを聞いていたけど、僕自身はいつも“何?”と思っていた。でも、実際に消え失せてしまった!」「それに、36歳にもなれば25歳のときとは違った考えをするものだ。それはドライバーには合わない。アスリートとして、キャリアに多くを注ぐものだ」「犠牲を払っているというつもりはないけれど、それについて考え始めたときが、何か他のことをするときなのかもしれない。全てに価値があると信じなければならない」「オーストラリアで夏を楽しんでいて、突然、冬季テストのためにヘレスに行かなければならない。そして『うーん...』と考える」「でも、完全にレースをやめてしまったらハッピーではないこともわかっている。バランスを見つけなければならない。自分の刺激する何かをね。そして、僕はそれをポルシェに見つけた」「多くのハードワークが待ち受けていることはわかっているけど、F1とは違う。来年も20戦あるして、トップチームにいると心身ともにかなり疲弊するものだ」「僕は人生に違ったバランスを望んでいるし、タイミングは正しい。(引退にふさわしいタイミングを見つけることは)アスリートにとって簡単なことではない。ロジャー・フェデラーやバレンティーノ・ロッシを見てみてほしい」「今はとてもうまくやれているという感覚がある。たとえそれを証明する結果がなくてもね。僕たち二人が知っている理由でね」とマーク・ウェバーは記者のマティアス・ブルナーに語った。
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