F1ベトナムGPは、2020年の初めてのF1レース開催に向けて3月20日(水)にグランプリサーキットの建設工事を開始した。2017年にリバティ・メディアがF1のオーナーとなってから初めてF1カレンダーに追加されるF1ベトナムGPは、2020年4月の開催が予定されており、モナコ、シンガポールやアゼルバイジャンに次いでF1カレンダーで最新の市街地レースとなる予定となっている。
F1ベトナムGPを運営するVingroupは、ハノイ西部に位置する5.565kmのサーキットは来年3月までに完成する予定だと発表している。サーキットは年市の中心部から西に12kmのミーディン国立競技場の近くに位置する。サーキットは基本的には市街地が使用されるが、一部に特設のセクションが用意され、ピットとパドックコンプレックスも新設される。 ヘルマン・ティルケが設計を手掛けるサーキットは“独特なハイブリッドレイアウト”を持つとされ、“単調な90度の交差点型コーナーからの脱却を本格的に目指し、逃げ場のない市街地感覚を維持しながらもホイール・トゥ・ホイールのレースを促進する過酷な都市型レースサーキットをドライバーたちに実感させる”ものになるとされている。公開されたレイアウトでは、序盤のコーナーはニュルブルクリンクのターン1とターン2がベースとなっており、その他のセクションもモナコ、鈴鹿、セパン・インターナショナル・サーキットが参考にされている。1.5kmのストレートも用意され、ヘビーブレーキングゾーンまでのF1マシンの速度は335km/hに到達すると計算されている。 FIA会長のジャン・トッドは「このメジャーイベントはベトナム、なかでも首都に国際的な露出をする機会を与えることになる」と起工式のセレモニーで語った。ジャン・トッドは、ベトナムが真剣にF1開催を希望していると初めて聞いたときには驚いたと認める。「だが、私はハノイでのレースが成功することを信じている」とジャン・トッドはコメント。「それはすべての地域におけるモータースポーツ発展のためにも素晴らしいことだ」ドイツ RTLによれば、ベトナム政府はF1開催のために毎年6000万ドル(約66億2000万円)の補助を行うことになっており、F1ベトナムGPの開催契約年数は10年に及ぶとしている。
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