F1日本GPの決勝レースでは、セバスチャン・ベッテルの“ジャンプスタート”を巡って議論となったが、F1レースディレクターのマイケル・マシは“許容範囲”であると改めて主張した。ポールポジションのセバスチャン・ベッテルは、スタートシグナルが消える前にわずかに動いたが、スチュワードはペナルティを科さなかった。今年のF1ロシアGPではキミ・ライコネン(アルファロメオ)が同様の動きでドライブスルーペナルティを科せられていた。
FIA F1競技規則の第36.13項目ではジャンプスタートについて以下のよに定義されている。a) スタート合図信号が与えられる前に動きだしたと、FIAが認可し提供した各車に取り付けられているトランスポンダーが判定した、あるいは;b) スタート合図信号が与えられた後に、最初にグリッド位置から動いた瞬間をトランスポンダーが検出できないように、スタートグリッドに自分の車両を配置した。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、セバスチャン・ベッテルのスタートについて「セブのスタートの映像も見た。彼は動いて、止まった。ルールは動いてはいけないと言っているが、彼らがアドバンテージを得ていないといったので問題がなかったようだ」とコメント。「今日はルールで今日何が起こっているのか本当に理解できない」だが、スチュワードは、センサーで検出された動きがFIAが許容する範囲内であったため、ペナルティを科さなかったと説明している。F1では、20年以上にわたってドライバーがスタート前の重要な瞬間にクラッチを調整する必要がある場合があるため、ライトが消える前のある程度の動きを許容しており、すべてのチームとドライバーがそれを理解し、受け入れている。だが、移動の正確な許容範囲はどれくらいなのか、それが移動距離なのか、ライトが消えるまでの時間であるのかはFIAによって厳重に守られている。チームはその知識を利用して、より良いスタートのために許容範囲を生かす戦略を立てることになるからだ。マイケル・マシは、新しいテクノロジーを使用してスタートをより厳格に監視する可能性はあるが、現在の管理方法に満足していると述べた。「現在のシステムは、長年にわたって導入されてきたシステムだ」とマイケル・マシは説明。「車載カメラ、物事をより良く見る能力など、テクノロジーの登場は長年にわたって改善されてきた。今後に向けて検討できるものはあるか? もちろんだ。だが、我々は今ここに座っており、それが現状の決定要因であり、我々が使用しているものだ」マイケル・マシは、FIAによる判断基準は、純粋にマシンのセンサーの動きに基づいていると説明した。過去にも若干の余裕を許容するアプローチが見られている。2017年のF1オーストリアGPでのバルテリ・ボッタスは、お咎めなしと判断されている。「ジャンプスタートセンサーからの信号を効果的に取得しており、ベッテルの動きは許容範囲内だった」とマイケル・マシは繰り返す。「おそらく誰にとっても最高の類似例は、数年前のバルテリだと思う。それは許容範囲内だった。それがレギュレーションで承認されているメソッドであり、ジャンプスタートであるかを判断するものだ」 この投稿をInstagramで見る F1-Gate.comさん(@f1gate)がシェアした投稿 - 2019年10月月13日午後11時45分PDT