マックス・フェルスタッペンは予選後、2025年シーズンでレッドブルが再び優勝することはないと語ったが、その後この発言を撤回した。一方で、成功については「来たり去ったりするもの」と受け止めている。レッドブルは、ハンガロリンクでの週末を失望とともに締めくくり、夏休みに突入した。フェルスタッペンもチームメイトの角田裕毅も、RB21のグリップ不足に苦しんだ。
とりわけ予選ではその傾向が顕著で、角田はQ1で敗退。フェルスタッペンはかろうじてQ3進出を果たしたものの、最終的に8番手に留まった。オランダメディアに対してフェルスタッペンは予選後、夏休み明けにF1が再開しても、レッドブルが表彰台の頂点に立つことはないと断言していた。「いや、今の流れでは無理だ。それが現実。明らかだよ」と彼は述べた。「僕にできることはない。怒ったってクルマが速くなるわけじゃないし」この27歳の発言について、元アストンマーティンのストラテジストであるバーニー・コリンズが反応。レッドブルのエンジニアに対して不公平なコメントだと指摘した。「どのドライバーだって、“今年はもう勝てない”なんて言ってチームを鼓舞しようとは思わない」と、Skyの放送で彼女は語った。「私がエンジニアだったら、そんな言葉はかなり落ち込む。心に刺さるわよ」しかし24時間後、決勝レースを終えたフェルスタッペンは、やや異なるトーンに変わっていた。とはいえ、彼の9位という結果に満足していたわけではない。フェルスタッペンはグランプリで9位でフィニッシュ。優勝したランド・ノリスと2位のオスカー・ピアストリ以外で、周回遅れとならなかった最後のドライバーだった。レース後、今季3勝目の可能性を問われると、彼はこう答えた。「分からないよ」とPlanetF1.comを含むメディアに対して語った。「こういう週末のあとでは、何とも言いづらいけどね。でも、常に驚きがあるかもしれないし、何かが起きるかもしれない」残り10戦となった今、選手権リーダーのピアストリとのポイント差は97。フェルスタッペンがチャンピオン争いから数学的に脱落したわけではないが、マクラーレンに壊滅的な事態が起きない限り、逆転は難しい。RB21はバランスとグリップに課題を抱え、作動ウィンドウが非常に狭いため、レッドブルは今季を通じて苦戦している。フェルスタッペン自身も、タイトルを失う可能性が高くなっており、4年連続の戴冠には黄信号が灯っている。それでも彼は冷静な姿勢を崩さなかった。今季は想定より悪いかと問われると、フェルスタッペンはこう答えた。「僕は常に中立の立場を取ってるんだ。だから、楽観的になりすぎたり、悲観的になりすぎたりすることはない。『まあ、見てみよう』って感じだった」「もちろん、いくつかのレースではまだ勝てるかもしれないって期待してた。実際に2勝はできたわけだし」「でも、それでも厳しいシーズンだ」「とはいえ、反対に見れば、マクラーレンが昨年から今年にかけて本当に素晴らしい仕事をしたということでもある。そして我々の側では、少し難しい状況が続いてる」「今の問題を見れば、驚くことではないよ」「この4年間、僕は本当に素晴らしい結果をたくさん得てきた。だから、成功っていうのは“来たり去ったり”するものなんだ」
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