マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)は、2022年F1第9戦カナダグランプリで優勝。「直線速度の向上が大きな助けになっている」と語った。ポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペンは、序盤からリードを広げ始め、3周目までには2番手のフェルナンド・アロンソに対して約3秒のギャップを築く。8周目にバーチャルセーフティカーが導入されるとすぐさまピットレーンへ向かいハードタイヤに交換。マックスは、新たに首位に立ったサインツと2番手アロンソに続く3番手でコースに戻る。
15周目を終えたマックス・フェルスタッペンがヘアピンでフェルナンド・アロンソに接近し、最終シケインまでの加速で楽々とアロンソをかわして2番手に浮上。サインツとのギャップは5.4秒となる。20周目、再びVSCが導入されるとカルロス・サインツJr.はピットインしてハードタイヤに交換。レースが折り返しに近づき、8秒差でサインツをリードしているが、ハードタイヤのグリップ低下が始まったことを無線で訴える。43周目にマックス・フェルスタッペンは、2回目のピットストップを行い、申し分のない作業を経てまたもハードに履き替え、ハミルトンの背後でコースに合流する。44周目、フェルスタッペンはほどなくハミルトンをかわし、9.8秒前方を走るサインツへの追撃を開始する。ところが、49周目にピットアウトしたばかりの角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)がターン2でコントロールを失い、そのままバリアに突っ込んでしまう。これでセーフティカー導入となり、これに乗じてカルロス・サインツJr.は2回目のピットストップを行う。マックス・フェルスタッペンはセーフティカー中に再び首位に立ち、サインツもすぐマックスに迫りフィニッシュに向けたバトルに備える。54周目を終えてセーフティカーがピットレーンへ戻ると、マックス・フェルスタッペンはリスタートを上手くコントロールし、サインツとハミルトンの前方でリードを守る。サインツは56周目にファステストラップを記録し、フェルスタッペンの1秒差以内に迫る。そして57周目に再びDRSが使用可能となり、サインツはフェルスタッペンの背後に迫るが、フェルスタッペンは巧みなディフェンスでサインツを寄せ付けない。マックス・フェルスタッペンは、わずかにペースアップしサインツに対してわずかなマージンを築き始め、0.5秒以上のギャップを安定して保つようになった。しかし、サインツがハードにプレッシャーをかけ続け、一切のミスが許されない展開となる。しかし、70周を走り切ったマックスはサインツから0.9秒差でチェッカーフラッグを受け、通算26勝目・シーズン6勝目の優勝を決めた。「僕のレースウィークエンドは非常にスムーズだったので、ハッピーだ」とマックス・フェルスタッペンはコメント。「レース全体を通じてフェラーリが非常に速く、強力だった。終盤はとてもエキサイティングになった。ラスト2周はとても楽しかった。全開でドライブしてすべてを出した」「終盤のセーフティーカーは当然ながら僕の助けにはならなかった。カルロス(サインツ)の方がフレッシュなタイヤを履いていたので、難しい状況になった。僕はディフェンスよりもアタックの方が好きだけれど、幸運なことに上手くいった。また、今シーズンは僕たちのマシンのストレートスピードが高まっているように思えるので、これも大きな助けになっている」「次はシルバーストンだ。トラディショナルなサーキットへ戻れるので楽しみだ。チームとして集中を維持し、常に向上していく必要がある」