レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンにとって2020年のF1世界選手権は史上最年少ワールドチャンピオンになる後のチャンスとなるが、フェルスタッペンは常に勝つことを望んでおり、その記録自体に固執したり、気にしたことはないと語る。22歳のマックス・フェルスタッペンは、最年少F1ドライバー(17歳)と最年少レースウィナー(18歳)の記録を保持しているが、今年は史上最年少F1ワールドチャンピオンという記録がかかっている。
現在、F1史上最年少チャンピオン記録を保持しているのはセバスチャン・ベッテル。レッドブル所属時の2010年に23歳134日でF1ワールドチャンピオンを獲得した。マックス・フェルスタッペンは今年のロシアGPで23歳の誕生日を迎え、今年チャンピオンを獲得できなければ、ベッテルがしばらくはその記録を保持することになる。だが、マックス・フェルスタッペンは「あまり考えていない」はロイターに語る。「僕にとっては今シーズン勝ちたいということの方が大きい。僕たちはそのチャンピオンシップのために戦いたい。それが最年少であるなら素晴らしいけどね。でも、20年後、その記録が最年少であることを振り返ることはないだろう」「そうならないなら・・・不運だと言えるね。あと15〜20年でさらに数回勝つことを目指している。多くの人が『君はF1で最年少ドライバーだ。僕は君が好きだ』と言ってくれる。でも、僕はそのような記録にはこだわっていない」マックス・フェルスタッペンはすでにF1で102戦を戦い、8勝を挙げている。昨年は6回のF1ワールドチャンピオンを獲得したルイス・ハミルトンと彼のメルセデスのチームメイトであるバルテリ・ボッタスに次ぐドライバーズ選手権3位という自己ベストリザルトを記録した。レッドブル・ホンダがマックス・フェルスタッペンに十分なF1マシンを与えることができれば、3月15日のメルボルンでのシーズン開幕戦でルイス・ハミルトンとの戦いにおける主人公となる可能性がある。「僕にとっては常にそれが目標だった。その機会を待っていた」とマックス・フェルスタッペンは語る。「もちろん、確実にその準備を整える必要があるけど、自分としては準備ができていると思っている。過去数シーズンにわたって多くのことを学んだ。もちろん、良い面も悪い面もあったけど、悪い面でも自分を向上させてくれる」「チーム全体が準備ができていると思っているし、もう競争力を発揮して結果を出せるかは僕たち次第だ。僕たちはそれを達成するために努力している」先月、マックス・フェルスタッペンは、ルイス・ハミルトンは“優れたドライバーだが、神ではない”と発言し、F1史上最高のドライバーのひとりと評価されているハミルトンにも決して臆することはないことを示した。同様に、ルイス・ハミルトンも最も攻撃的なヤングスターであるマックス・フェルスタッペンによってもたらされる脅威を認識している。ルイス・ハミルトンは、マックス・フェルスタッペンの発言は“弱さの表れ”だと反撃したが、その発言は逆にフェルスタッペンを笑顔にさせた。「実際、長年にわたる彼の唯一の競争は彼のチームメイトだったと思う。シーズン全体を通して、マシンは誰も対抗できないほど支配的すぎた」とマックス・フェルスタッペンは語る。「だから、僕たちはこれまで彼に本気のストレステストをさせることができなかったと思う。ちょっと楽をさせすぎたね。彼にそれを感じさせてあげたいと気合を入れている。彼もそれをわかっていると思う」「チーム全体が気合を入れているし、僕たちはメルセデスを苦しめたいと思っている。やる気がなくてそれが可能だと信じれていないようなら家にいたほうがいい」また、ルイス・ハミルトンは昨年のメキシコGPでマックス・フェルスタッペンの走りはアグレッシブすぎるので他のドライバーよりも少しスペースを与えた方がいいと語っている。その発言もフェルスタッペンを後押ししている。「僕は簡単なレースはしない。そのために戦っているし、それが僕がここにいる理由だ」とマックス・フェルスタッペンは語り、カート時代のエピソードを明かした。「彼(ヨス)は成功するために全力を出していない僕を見たら『全ての荷物をバンに詰めて家に帰るぞ』と言っていた。僕はまだその頃とまったく変わっていない。長年にわって、僕はそのメンタリティで生きてきた」