マックス・フェルスタッペンは、ルノーF1にとってレッドブル・レーシングは最優先事項ではなくなっており、それによって今シーズンのエンジンアップグレードに“2レース分の遅れがある”ように感じていると語る。F1がパワーユニット時代に突入して以降、ルノーとレッドブル・レーシングの関係は悪化していたが、2016年にルノーが独自のワークスチームを復活させたことでその関係はさらに複雑なものになった。
レッドブル・レーシングが2019年からホンダにF1パワーユニットを切り替えるのはそれも理由のひとつ。現在、ルノーのカスタマーであるレッドブル・レーシングは、来季からホンダのワークスパートナーとして姉妹チームのトロロッソとともに開発を進めていく。F1ハンガリーGPでルノーのMGU-Kの故障によってリタイアを余儀なくされたマックス・フェルスタッペンは、ルノーに対する不満について、メルセデスやフェラーリよりも研究室からレーストラックまでのタイムラグがあることを挙げた。残りのシーズンで、レッドブル・レーシングがルノーから同じ扱いを受けていないことを心配しているかと質問されたマックス・フェルスタッペンは「それを言うのは難しい」とコメント。「例えば、ガソリンに関しては僕たちはドイツで持ち込むことができたかもしれないけど、信頼性が確実ではなかったので、今(ハンガリー)やっと導入できた」「そのようなことだね。もし新しいパーツがあれば、もちろん、それらは最初にファクトリーチームのところに行く。理論的なことではあるけど、僕たちにとっては残念なことだ」「フェラーリとメルセデスにはすぐに導入されることはわかると思うし、残りのステップに踏み出す前に1~2レースをそのために利用できるはずだ」「なので、僕たちは常に2レースの遅れをとっている」レッドブル・レーシングは、ルノーのワークスチーム、そして、他のカスタマーであるマクラーレンとっは異なる燃料および潤滑油サプライヤーを採用している。そのため、ルノーはレッドブル・レーシングが使用するエクソンモービルの製品のアップグレードをテストするためにヴィリーのエンジン本部でそのための時間を割かなければならない。BPカストロールの製品を使用するルノーは、異なるサプライヤーを採用していることが、レッドブル・レーシングがカナダでルノーのアップグレード版エンジンをフルに使用することへの妨げになったと述べている。エクソンモービルの今シーズン初のアップグレードは第12戦ハンガリーGPで導入されたが、BPカストロールの新型燃料は第5戦スペインGPで導入されており、そこには7戦の開きがあった。マックス・フェルスタッペンは、ルノーとの決別によって、今シーズンはそのような状況がさらに悪化していく可能性があると認める。「特に今では彼らは独自のファクトリーチームを持っているし、常にいろいろなことが少しずつ遅れている」とマックス・フェルスタッペンは続ける。「ホンダへ切り替えることが確実となったことで、今後それが有利に働くことはないだろう。つまり、そういうことだ」「でも、そのような状況がどのように作用するかはわかっているし、とにかく受け入れるしかない」ダニエル・リカルドがルノーに移籍することで来シーズンは新しいチームメイトを迎えることになるマックス・フェルスタッペンは、レッドブル・レーシングは自分たちでコントロールできることに集中していく必要があると語る。「引き続き、クルマをうまく開発していけることを願っている」とマックス・フェルスタッペンはコメント。「エンジンは難しい話だ。でも、僕たちはクルマに関してはメルセデスやフェラーリよりも優れているので、シャシー面でキャッチアップしていく必要がある」
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