ヤルノ・トゥルーリがF1イタリアGPを振り返った。イタリアGPの週末はあなたにとって予想通りの展開だったでしょうか?最終的には、僕たちが予想していた通り、ある意味で厳しい週末だった。僕たちのクルマがモンツァにあまり適していないことは分かっていたので、僕がフロントローを獲得したスパでの好調を繰り返せるとは考えていなかったんだ。当然、ポイントが獲得できなかったのはがっかりだった。なぜなら、それが僕たちの目標だったし、もしも状況が違う形で進んでいたなら、それが可能だったからね。
あなたの予選のラップは如何でしたか?予選第2セッションでの自分のラップにはかなり満足だった。あれはかなり良かった。トップ10入りするのは非常に難しいと僕たちには分かっていたけど、僕は本当にあと少しの所まで行っていた。クルマの感触はかなり良好で、僕は1周アタックに関してはミディアムコンパウンドのタイヤの方が好みだった。僕が自分の全体最速ラップを出したのもそのミディアムを履いた時だったんだけど、セッションの最後のスティントではソフトタイヤを使ったんだ。とにかく同じラップタイムを出すのは不可能で、残念ながら、トップ10入りするだけの速さが僕たちにはなかった。各シケインに設けられた新しい縁石は如何でしたか?妥協の形としては良かった。というのも、今の方がはっきりしているからね。縁石が高くなったということは、事実上、あそこを飛び越えることはできない、ということだ。縁石が高くなったから、誰もが否応なくコーナー全体をしっかり廻ることになる。全員にとって状況が明白になったのは良いことだ。唯一、良くないのは、実際に何か問題を抱えた際、コースをはみ出したりした時、縁石が以前より極端な高さになったので、クルマを損傷する可能性が高まったことだ。でも僕は今回の変更に満足している。レースの1コーナーはかなり慌ただしい状況でした。あなたの視点から見て、あれはどんな風に見えましたか?モンツァの1コーナーはいつも本当に窮屈になるんだが、今年もまたそうなった。あのシケインでは頻繁にアクシデントが起こる。ほんの僅かなスペースを数多くのクルマで争うからね。でも今回は全員が無傷で通過した。中団グループでは特に各車が接近しており、僕は順位を1つ失った。その後、僕は渋滞に捕まってしまったんだ。その渋滞はあなたのレースにどんな風に影響したのですか?僕はレースのほとんどを中嶋一貴の後ろで過ごしたが、僕は自分の方が彼より速いと感じていた。でも彼を追い越せるほどではなく、僕はかなりのタイムを失ってしまい、ポイント争いのチャンスが潰えてしまった。ニック・ハイドフェルドは僕より後ろのグリッドからスタートしたが、ポイント圏内でフィニッシュしている。この事実は、もしも状況が違っていたなら、ポイント獲得が可能だったということを証明しているよね。レース終盤の第1シケインで、中嶋一貴との間に何が起こったのですか?僕たちはレースの終わりに近づいていたが、正直に言えば、僕にとって状況はかなり退屈なものになっていた。自分に失うものは何もない、と決心した僕は、もし少しのギャップでもあればそこに賭けてみることにした。それであの前の周に(中嶋一貴に)近づくために本当にハードにプッシュしたんだ。そしてホームストレートの終わりのブレーキングで、僕はチャンスが訪れたことを察知し、それに賭けてみた。僕はとにかく相当にブレーキングを遅らせ、イン側に飛び込んだ。もう少しでそれが上手く行きそうだったものの、僕の行く手にスペースがなくなり、縁石にぶつかってしまった。あれは残念だったが、でも少なくとも僕は思い切ったことを実行し、それがちょっとした興奮をもたらしてくれた。ティモとのバトルについては如何ですか?ティモとは2度、ちょっとしたバトルをしたが、あれはとても楽しかった。最初のバトルは彼がピットから出てきてそのまま僕の横に並んだ時だ。僕たちはそのまま一緒に第1シケインに進入していった。僕たちはチームメートなので、二人ともお互いを避けるよう注意深く走っていたが、ただし、だからと言って僕たちがバトルを止めることにはならず、僕が前に出たんだ。それから中嶋との一件の後、僕たちはもう一度バトルをした。縁石にぶつかった直後、僕はティモのすぐ前になり、そこからレズモコーナーまで順位争いをした。僕はコースのアウト側にいたので不利だったが、アタックし続けた。コースからはみ出してしまったため、グラベルを横切ることになり、そこで2つほど順位を落としてしまった。僕たちはハードかつフェアに戦っていた。僕たちはどちらもほとんど失うものはなかったんだ。11位であれ14位であれ、大きな違いはないからね。だからファンを少し喜ばせるという意味でもあれは良かったよ。チームのみんなもあれを楽しんだと思う。シンガポールでの次戦に向けて、どんなことを願っていますか?当然、今回よりも良い結果を望んでいるし、僕たちの目標はポイント圏内に戻ることだ。僕たちは昨年のシンガポールで強かったし、技術的な問題を抱えていなかったら僕は表彰台の近くまで行けたはずだ。それでもティモがトップ6に入ったのだから、僕たちは良い結果を手にできたと言えるね。更に言えば、今年の各車の差はもっと接近しているので、今まで以上に展開を予想するのが難しい。でも、僕たちは幾つかクルマに新パーツを投入する予定だし、僕は好成績を目指してがんばるつもりだ。